スリランカのスパイスの産地として、有名な町「マータレー」。
*青ピンは、僕が実際に訪問したスパイスガーデン*
マータレー近郊には、いくつかスパイスガーデンが点在しているのだが、僕は、その一つを訪れた。
実際に、スパイスガーデンでは、どんなスパイスを見れたのか。
また、ガイド付きの見学は、どうだったのか。
実際に自分が体験した正直な感想も書いてるので、是非、一つの参考にしてみて欲しい。
スパイスガーデンへ行くまでの話
ジェフリーバワ建築のホテル「へリタンスカンダラマ」をチェックアウトし、今日の最終目的地は、古都キャンディ。
ダンブッラからキャンディまで、バスで直接行けば、2時間くらいで着いちゃうのだが、色々寄り道したい場所があったので、トュクトュクで、移動することにした。
当初、寄り道する予定にしていたのは、スリランカのヘソに位置する寺院「ナーランダ」とマータレー近郊の「アルヴィハーラ図書館」のみ。
当日の予定では、マータレーのスパイスガーデンは、スキップしようと思っていた。
理由は、ネットで調べた感じでは、すごく観光向けな場所だったので、「なんか違うなぁ。」と思ったから。
ナーランダを訪れた後、トュクトュクを走らせてる時に、
ドライバーが、「スパイスガーデンに連れて行こうか?」と聞いてきた。
本当は、行くつもりなかったのだが、
「行ってみて、そこの雰囲気とかで、見学するかしないかを決めればいいや。」
と思い、とりあえず、足を運んでみることにした。
僕がドライバーに連れてってもらったスパイスガーデンは、
「Old Ayurveda Village – No.27」というところ。
マータレー近郊のスパイスガーデンは、約100ヶ所あると言われていて、それぞれに番号がふられてる。
因みに、日本人は、日本語を話せるガイドのいる「No.99」を訪れる人が多いようだ。
実際に、このスパイスガーデン (No.27) に来てみると、
この場所の雰囲気に、嫌な気持ちはしなかったので、このスパイスガーデンを見学することにした。
駐車場から、売店の方へ歩いて行くと、このスパイスガーデンのスタッフに、「どこ出身だ?」と聞かれる。
「日本人。」と答えると、「英語は理解出来るか?」と聞かれ、「英語でも大丈夫だ。」と返答。
すると、1人のガイドを紹介され、早速、スパイスガーデンの見学へ。
因みに、スパイスガーデンには、政府の経営と個人経営がある。
政府のスパイスガーデンは、「No.27」, 「No.1」,「No.78」, 「No.95」, 「No.99」。
個人の所有してるのはわからないが、政府のスパイスガーデンは、見学が無料になっていて、ガイドがスパイスについて説明してくれる。
スパイスガーデンの見学開始。
① バニラ (Vanilla)
最初に紹介されたのは、バニラビーンズだ。
バニラは、1年に1回しか収穫しないこともあり、高価なスパイス。
これが、乾燥した状態のバニラ。
バニラアイスクリームには、黒い小さな粒が入ってるが、それは、この乾燥した黒いバニラビーンズのパウダーだ。
次は、この草の地下茎。
② ターメリック (Turmeric)
ジンジャー (生姜) と外見が似ているこちらのスパイスは、ターメリック (ウコン) だ。
ターメリックライスとか、カレーに使われる。
③ アロエ (Aloe)
アロエは、日本でもよく見かける。
スリランカでは、アーユルヴェーダの薬品などに使われる。
日焼けにも良いらしい。
④ カカオの実
これは、黄色だが、
最初は、緑色で、熟していくと、「緑→黄色→赤色」の順番に変色する。
因みに、チェコレートなどに使われるカカオ豆は、カカオの実の中に入ってる豆が原料。
カカオの実の中は、こんな感じになっていて、その中に、カカオ豆がある。
実は、さっきまでの庭の外側を回っていた。
これから先は、庭の内側へと入っていく。
⑤ パイナップル
日本でも人気のフルーツだが、パイナップルが、どんな風に育ってるのか知らない人は多いのではないだろうか。
パイナップルの収穫前の姿は、こんな感じ。
僕は、アフリカのザンジバル島で、初めてパイナップルの実がなってる姿を見たのだが、その時は、衝撃を受けた。
関連記事 : ザンジバル島の「スパイス農園」が、楽しくて、勉強になった!
因みに、スリランカには、赤いパイナップルもある。
⑥ 赤いパイナップル
この赤いパイナップルは、食用ではなく、薬品用。
エキスを利用して、タブレット (薬) を作り、その薬を2ヶ月間飲むと、体が綺麗にデトックスされるらしい。
人間の知恵ですな。
これは、葉っぱではなくて、茎の下の方に注目。
ちょっと写真がわかりづらいが、これは、
⑦ カルダモン (Cardamon)
カルダモンの面白いところは、地面に這うように実がなっていること。
スリランカは、カルダモンの原産地の1つだ。
紅茶にも使われ、カルダモンティは、美味しい。
クローブ (Clove)
この釘のような形をしてるスパイスは、クローブ。
クローブは、花のつぼみを乾燥させる。
本当は、乾燥する前の状態も見せたかったが、乾燥してる状態の写真しかない。
因みに、僕が以前訪れたザンジバル島は、クローブ栽培で栄えた島だ。
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胡椒 (ペッパー)
右手が乾燥する前のグリーンペッパーで、左手が、乾燥したブラックペッパー。
ガイドは、未熟なグリーンペッパーを天日干しで、3週間くらい乾燥させると、ブラックペッパーになると、語っていた。
胡椒は、ツル性の植物。
なので、この上の写真の木が、胡椒の木ではなくて、ある程度芯のある別の木に、あえて、胡椒の蔓 (ツル) が、巻き付くようにしてある。
このツルから出る枝に胡椒の実がなる。
だけど、上の写真を見たらわかる通り、胡椒の実は、ほとんどなかった。
収穫されたのかな??笑
ワイルドペッパー (ハイゴショウ)
こちらは、「ワイルドペッパー」というコショウ科。
これは、食用ではなく、薬用だそうだ。
こんな感じで、実もなっていた。
同じ系統の植物の実でも、食用にしたり、薬用にしたり、効果をより活かせる形に利用してることを知って、人間の知恵だなぁと思った。
因みに、この男性が、ガイドしてくれてる人。
スパイスガーデンの見学中に、土砂降りになったりして、その時は、傘をさしながら、写真撮りながら、メモを取っていた。笑
1人NHKは、辛い。笑
こちらは、シナモンの木。
シナモン (Cinnamon)
シナモンの木の外見は、普通の木って感じ。
この木の皮をくるくると丸めて、乾燥させると、市場で売られてる「シナモンスティック」となる。
基本的に、パウダーでしか見たことない人は多いかな。
ナツメグ (Nutmeg)
ナツメグ。
あまり日本では有名じゃないスパイスだが、ハンバーグの臭みをとったりするのに使われたりする。
また、一度に、過剰摂取すると、ハイになってしまう。
ザンジバル島の女性は、シャイな人が多く、異性にアプローチする時は、ナツメグを多めに摂取するとか…。
だが、大量摂取は、体に毒なので、控えた方がいい。気絶して、病院送りになることも多いようだ。
そんなナツメグは、こんな風に、実がなっている。
カレーリーブス
これは、スリランカ料理によく使われてる「カレーリーブス」。
カリー&ライスを食べた時に、よくこの葉が入っていた。
スリランカ料理の中に、葉っぱが、入っていたら、99%カレーリーブスだと思っていい。
特に味に癖もないので、僕は毎回カレーリーブスも食べてた。
スパイスツアーは、ここで、終了。
この後は、アーユルヴェティックなマッサージを受けるか、受けないかの選択を迫られる。
興味がなければ、はっきりと断ろう。
マッサージを受けたら、マッサージをしてくれた人に、基本チップを払う必要がある。
僕は、どんなもんか試してみたかったので、受けたが、普通のオイルマッサージって感じ。
*確か、チップは、100Rs支払った気がする。*
そもそも、本来のアーユルヴェーダというのは、
マッサージではなく、「医学」だ。
日本にも、アーユルヴェーダを売りにしたスパがあるが、あれは、なんちゃってアーユルヴェーダで、本来の医学とは異なるもの。
本当のアーユルヴェーダは、2.3週間かけて、その人の身体に合ったオイルを塗ったり、食事の面もちゃんとやる。
最後は、お決まりの売店へ案内!?
スパイスガーデンの見学が終わると、マッサージをするか、しないのかの流れになり、その後は、売店へ案内される。
だいたい、観光のお決まりの流れだ。
そこで、ガイドの説明は終了。
僕のガイドは、すごく説明が分かりやすくて、個人的に大満足だった。
なんと、ガイド歴は11年というベテランさん。
因みに、彼の名前は、Sampath (サンパットュ)。
彼は、写真映りが謎に悪かったけど、感じの良い人だ。
自分に何も押し付けることなく、選択を尊重してくれ、色々質問したことにも、丁寧に詳しく答えてくれた。
チップは、どっちでも良いと言われたが、500Rsあげた。Thank You!!
売店で、色々商品を紹介されたけど、僕は、売店で何も買わなかった。
どの商品も、結構良い値段するので、本当に日本で使うか吟味して、購入するのをお勧めする。
スパイスガーデンのスタッフは、買ってもらえるように巧みな努力をたくさんしてくるが、気を遣う必要なんてない。
必要ないなら、きっぱり断ろう。
スパイスガーデンの滞在時間は?
結局、スパイスガーデンの僕の滞在時間は、1時間15分。
でも、僕は、色々しつこく質問したし、マッサージも受けたので、普通は、40分ぐらいかな。
マッサージを受けるなら、それプラス10.15分。
滞在時間は、1時間くらいみておけば、問題ないと思う。
見学した「正直な感想」
実際に、自分がスパイスガーデンの見学をしてみた感想だが、
スパイスを広く浅く学びたい人には、とてもおすすめだ。
本でスパイスを勉強するよりも、100倍面白い。
だが、スパイスの知識がしっかりあり、植物を見れば、これがなんのスパイスとして利用されてるかわかる人には、物足りないと思う。
あと、このスパイスガーデン (No.27) では、日本語を話せるガイドが、ほぼいない。
なので、英語で全然理解出来ない人は、行ってもあまり意味がないかもしれない。
また、ガイドは、スパイスガーデンにやってきた観光客のグループに1人つくスタイル。
僕の時は、マンツーマンだったが、もしガイドが不足していたら、他のグループと合同になるかもしれない。
ザンジバル島のスパイスツアーとの違い
僕は、半年前に、アフリカのザンジバル島で、スパイスツアーに参加し、スパイス農園を訪れたことがあった。
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個人的には、ザンジバル島のスパイス農園の方が、面白かったかな。
スリランカは、スパイスガーデン。
ザンジバル島は、スパイス農園。
スリランカのスパイスガーデンは、農園ではなく、観光向けに作った庭って感じ。
でも、ザンジバル島の時にはなかった植物もあって、勉強になった。
結果的に、スパイスガーデンを見学して良かったなぁと思う。
僕を連れてってくれたトュクトュクのドライバーに感謝だ。
そして、長らく待たせて申し訳ない。
続いては、このスパイスガーデンを出発し、キャンディ方面へ。
次の目的地は、アルヴィハーラの図書館だ。
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