マサイ族の村を訪問したら、ビジネスの流れが、バッチリ整っていた。笑




2018年9月、東アフリカ, ケニアの「マサイマラ国立保護区」へ訪れた際、僕は、サファリの空き時間に、近隣のマサイ族の村を訪れた。

そこで、僕が目にしたのは、

想像していたような原住民の暮らしではなく、ビジネス化した社会」だった。

マサイ族の村を訪問!

マサイマラ国立保護区」や「ンゴロンゴロ保全地域」、「セレンゲティ国立公園」など、

東アフリカの国立公園は、個人でのサファリが許可されてないので、サファリをする時、観光客は、必ず、ツアーで訪れなければならない。

そのツアーのオプションで、

マサイ族の村を訪問することが可能だ。

マサイ族は、日本のテレビでも、よく取り上げられていたので、この民族について認識のある人は多く、日本人には、人気がある。

だが、意外にも、

ほとんどの欧米人は、全く興味を示さない。笑

結局、僕のツアーメイトだけでなく、

その日、同じ宿泊施設を利用してた他のツアー客も含めて、誰も興味を示さなかったので、

僕一人で行ってきた。笑

*基本的に、ツアーは、サファリを中心にスケジュールを組まれているので、マサイ族の村を訪問するのは、その町を去る前だったり、サファリを終えてから、夕飯までの空き時間に、希望者のみ訪問する形。*

1. 入村料 (20ドル)

まず、マサイ族の村に入るのに、「20USドル」支払う必要がある。

マサイ族の集落は、たくさんあって、集落によっては、料金は微妙に異なるが、

相場は、20〜30ドルだ。

2. 歓迎ダンス

僕が訪れたマサイ族の村は、自分が宿泊してた施設から、徒歩1分くらいの場所にあった。

その施設にやってきたマサイ族の人に案内され、村の中へ。

すると、そこで、すぐに「歓迎ダンス」が始まった。

テレビで見たことあるような歌って、ジャンプするダンスだ。

歓迎ダンスを見て、率直に思ったのは、

あれ?絶対やる気ないでしょ!?」笑

上の動画は、まだ真面目にやってる様子だが、全体を通したら、もっと適当に見える時間帯もあった。

はて? そういうダンスなのか。やる気がないのか。どっちなのか。笑

3. 火起こし (少し体験可能)

歓迎ダンスは、15分くらいあったのかな。

因みに、マサイ族は、

iPhoneのカメラも、一眼レフも使いこなせるので、写真を撮ってもらったりすることもできる。

*僕は、ケニアの現地のサファリ会社のツアーを直接予約したということもあり、サファリにも、マサイ族の村訪問にも、通訳はいなくて、僕が直接英語で会話する形だった。*

歓迎ダンスが終わると、

村の中央部へ案内されて、火起こしが始まる。

マサイ族の人は皆、火を起こせるらしい。

僕もトライしてみたんだけど、火種は作れなかった。

意外と、コツのいる作業だ。

4. マサイ族の家の中へ

火起こしが終わったら、

マサイ族の村長的な存在の人が、自分の家の中を見せてくれることに。

家の近くでは、可愛い子供たちが、

電話ごっこをしていた。

しかも、普通に、Tシャツ着てるし。笑

マサイ族の家は、

「牛のふん」と「木」で作られている。

木の名前は、忘れちゃったけど、割とこの村の近くに生えてる木で、丈夫な木らしい。

家の前に来ると、

ちょうど、奥さんと、赤ちゃんが、いた。

家の中に入ると、

マサイ族の話を色々聞かせてくれる。

*村の中を歩いてる時にも色々話すのだが、*

普段マサイ族が食べるのは、

牛の血、ミルク、肉、ヤギ・羊の肉など。

シマウマ、バッファロー、ヌーや、肉食動物などの野生動物は、殺さないし、食べない。

でも、男性は、15才の大人の儀式の時に、ライオンを一頭殺すらしい。

ただ今でも、実際にそれをやってるのかどうかは、なんとも言えないけれど。

*家の中は、窓が少なく、電気がないので、凄く暗かった。*

しかも、個人的に驚いたのは、

村のすぐ隣に、「小学校があったこと」だ。

英語とか、勉強したりするらしい。

で、家の中で、ライオンの歯のネックレスのセールスが始まったり、「僕たちは、貧しくて、商品で得たお金は子供のための学校の支援になるんだ。」的なことを話されたり。

決して、強引に売りつけてくることはないけれど、こんな閉所的な場所で、そんな話をされても、、、。

なんか、自分が思ってた世界と全然違ったし、正直、戸惑った。

小屋の外に出ると、

ちっちゃい子が、牛を調教してた。笑

こうやって遊びながら、少しずつ学んでいくのかもしれない。

5. マサイレディーの物販コーナー

さて、家を出た後は、

特に聞きたいことがなければ、マサイ族の村訪問も、終わりを迎える。

すると、出口の方に、

マサイレディー達が、集結してるではないか。笑

野生動物やマサイ族の男性と女性の置物だったりを販売している。

でも、正直、日本人からすると、あまりにも商品のクオリティーが低く感じて、購入する気は起きない。

色々商品のセールスをしてくるけれど、自分でも作れそうな商品に魅力は感じられなかった。

普段はなかなか鬱陶しいらしいが、

僕が訪ねた時は、みんな疲れていたのか、あんまりしつこくなくて、断ったら、すうっと引いていった。

6. 村訪問は、終了。

そのまま、村を出て、ミニツアーは、終了だ。

因みに、マサイ族の村の近くには、「アリ塚」というのがある。

この砂の山みたいなものだ。

時が立つにつれて、このアリの巣は、どんどん大きくなっていく。

しかも、地上の部分は、このサイズだが、地下の部分は、もっと大きい。

このアリ塚が、ある程度なったら、

マサイ族は、この村を捨てて、新しい場所に村を移すそうだ。

ある意味、自然な引っ越しだなぁと思った。

村を訪問してみた正直な感想。

僕は、小学生の頃に、テレビでマサイ族の映像を少し見たくらいなので、ほとんど覚えてなかったのだが、

実際に村を訪れてみると、全然イメージしてたのと違った。

iPhoneを持ってる話は、チラッと聞いていたけれど、小学校があるなんて知らなかったし、バイクに乗ってる姿もびっくりした。

だが、1番驚いたのは、

この見事なビジネスの流れだ。笑

僕は、村訪問を体験し終えて、日本で足の運んだことのある「作家の講演会」を思い出した。

まず、入場料を払い、講演を受ける。

その中で、本の紹介を受け、その講演が終わると、出口には、書籍が並べられている。

マサイ族の村にも、ビジネスの定番の流れが、きちんと出来上がっていたのだ。笑

まあ、ビジネスは決して悪いことではないが、

正直、ガッカリした自分もいた。

もっと原住民的な雰囲気を味わいたかったのに、全然違ったからだ。

現在、マサイ族の多くは、

「自分たちの暮らし」と「現代社会」の中間的な生活を送ってる。

*もちろん、僕が訪れたのは、一つの集落だったので、村によって、全然異なるとは思う。*

マサイ族に、小学校があることやビジネス化していることは、賛否両論あると思う。

だけど、実際に、肌で感じたのは、

数多くの観光客が、マサイ族の村へとやって来るという事実があり、自分たちの文化を彼ら(観光客)に説明するには、小学校などで英語を教育をしたりする必要がある。

それに、彼らが英語を話せるからこそ、僕たち観光客が、村を訪問した際に、彼らとコミュニケーションを取れ、彼らの文化を知れたり、交流することが出来る。

*因みに、スペイン語を話せるマサイ族もいる。*

マサイ族は、とてもオープンな民族なのだ。

来る者を拒まず、フレンドリーである。

もし、マサイ族が、現代人に敵対するような友好的な原住民ではなかったら、

現在、僕たちは、

東アフリカで、サファリを経験することはできなかっただろう。

そして、

あの地域に実際に足を運んでわかったのは、

マサイマラ、セレンゲティ、ンゴロンゴロの野生動物が今も守られてるのは、

マサイ族のおかげ」だということだ。

彼らが、狩猟民族ではなくて、野生動物を殺さない民族だからこそ、今もなお、ライオンやチーター、数々の野生動物が、今もなお、そこに生存している。

実は、東アフリカの民族の中には、狩猟民族もいるのだ。

もし、狩猟民族が、

マサイマラ、セレンゲティ、ンゴロンゴロ周辺の地域をテリトリーしていたら、

今頃、東アフリカの豊富な野生動物の種類は、かなり減っていたに違いない。

僕たちは、マサイ族のおかげで、東アフリカの大自然に生きる野生動物の姿を現在も見ることが出来るのだ。

だから、僕は、マサイ族に感謝している。

それに彼らと話していると、頭も良いし、笑顔で優しい人が多い。

よっぽど、現代の日本人よりも、思いやりのある民族だと思う。

村で自由にはしゃいでいた子供達の無邪気な姿も、凄く印象的だった。

最後まで、○○○○○○なマサイ族。

帰り際、

マサイ族が着てた赤い羽織りものを褒めたら、

あげるよ。」と言われた。

え、くれるの?」って思っていたら、

別に、ディスカウントして、20ドルで、あげるよ。

「…。」

最後まで、

ビジネスマンだった「マサイ族」。笑

結局、僕は記念にそれを買って帰った。

余談

マサイ族は、東アフリカのマサイマラ、ンゴロンゴロ、セレンゲティ、アンボセリなど、あの辺の地域で、集落を作り生活している。

そして、集落によって、結構個性が違う。

僕が、訪問したのは、マサイマラ周辺の集落の1つで、その地域にも複数の集落がある。

タンザニアにある「ンゴロンゴロ」で、サファリをしに訪れた時に、マサイ族の集落を移動中の車の中から、チラッとみたのだが、全然雰囲気が違った。

民族が好きな人は、「マサイマラのマサイ族」と「ンゴロンゴロのマサイ族」の両方の集落を訪れてみるのも、おすすめだ。

また、違った発見があるように思う。



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