『Avicii – True Believer』の歌詞を解説。




If you’re a True Believer
Love will come around.

君が疑いなく信じ切れるなら
愛はやって来るだろう

Love will come around for us.

たとえ回り道をしても
最後には僕らの元へ

これは、Avicii (アヴィーチ) の2nd アルバム『Stories』に収録されてる“ True Belieber ”という曲の歌詞の一節。

美しいピアノのメロディーに加え、ボーカルは、大人気バンド Coldplay (コールドプレイ) という、豪華シングルの1つなのだが、

意外と、アヴィーチファンでなければ、聞いたことがない曲かもしれない

それは、この曲“ True Belieber ”が、

実際に、アヴィーチ自身(Tim Bergling) が歌っている唯一のシングルでもあるからだ。

というのも、

彼は、凄くシャイな性格なため、自分が歌う曲は、普通に聞いても自分の声だと悟られないように、声質だけをより電子的にいじっている。

さらには、この曲のプロモーション(宣伝)も、ほとんどしなかったに等しい。

そして、

ここは意図的なのか定かではないが、曲の最初に、商業的なお店のBGMとしては不向きな、1分ほどのイントロをカットせずに残しており、万人向けではなく、必要とする人にしか届かないような楽曲としてリリースしている

Avicii』というアーティスト名は、世界的にとても有名で、お店や商業施設の至る所で、彼の音楽は流れているが、

その割に、この曲が知られていないのは、

アヴィーチ自身の意図だったのかもしれない。

だが、この曲の歌詞には、『真実の愛を実らせる方法』が、隠されている。

取っ替え引っ換えする“ 恋愛 ”ではなく、

本当にお互いを思いやった“ 真実の愛 ”を実現させたい人は、必見の1曲だ。

それでは早速、『歌詞』を解剖していこう。

*先ほど『Timが歌う唯一のシングル』と書いたが、厳密には、“ ID (Promise Of Tears) ”という曲でも、Tim自身が、歌っている。

しかし、この楽曲は、リリースされなかった。

別の見方をすれば、Timは、このIDを進化させて、“ True Belieber ”として、リリースすることを選んだ可能性も高い。(一部のメロディーが、一致するため。)*

*Avicii(=Tim)が、[Verse]の部分を担当していて、[Chorus]の部分は、人気バンド Coldplay (コールドプレイ) のボーカルを務めるクリスマーティンが、歌っている。*

[Verse 1: Avicii]

I wasn’t always the brightest
Until I learned how to dance

You got me thinking
Love will come around but you
Never gave me a chance

[Verse 2: Avicii]

I might not been the tallest
Until I learned how to jump

You got me thinking
Love will come around but you
Never say I’m the one

まず、[Verse1,2]では、

僕は、1番じゃない (not the 〜st)。

〜を身に付けるまでは (Until I learned…)

という手法を使って、

自分は、先天的に、特別な才能を持っているわけじゃなく、努力をして、後天的に、技術を身に付けた普通の人であることを強調している。

そして、

歌詞の主人公は、心惹かれる相手を見つける。

しかし、アプローチを試みても、その相手は、中々、そういう恋愛関係を築くチャンスを与えてくれない (Never gave me a chance)。

*もしくは、宇宙が与えてくれない。*

また、その相手から自分のことを好きだとも伝えられたことがない (Never say I’m the one)。

因みに、この部分から、

歌詞の主人公は、“片想いをしている状態”だと読み取れるが、それは、一方的な見方であり、実際は、“両想い”の可能性もある。

もちろん、相手が自分を友達として見ていて、恋愛的対象としては見ていない可能性もあるが、逆に相手は、恋愛対象として見ているからこそ、言葉や表向きな態度では、その本心を隠している可能性もあるのだ。

いずれにせよ、

この歌詞のフレーズからでは、片想いなのか、両思いなのかを断定出来ないが、「まだ結ばれていない恋であること」は、確かである。

そして、[Chorus]に入ると、

[Chorus: Chris Martin]

If I could make you,
Make you fall in love with me

If I could make you,
Make you fall in love

Wish I could make you,
Make you fall in love

Maybe love will come around,
If you want it enough

Maybe love will come around,
If you want it enough

自分と相手の間に、目に見えない暑い壁のようなものを感じるような状況の中で、

歌詞の主人公は、「君を惚れさせることが出来たら」と願う。

*実際に、片想いなのか、両思いなのかはさておき、歌詞の主人公は、片想いだと思ってる*

しかし、その一方で、

心の奥底では、「愛とは何か」を悟っている。

愛は、本当に(心の底から)、それを欲した時に現れるもの (Maybe love will come around, if you want it enough)」だと。

つまり、今までチャンスがなかったのは、

頭」では、欲しているけれども、『心』では、まだ欲するタイミングではなかった

からなのかもしれない。

言い換えれば、

歌詞の主人公にとって、まだその物事が起こる必要はなかったのだ。

因みに、

If I could make you, make you fall in love

の部分の“ you ”と、

Maybe love will come around, if you want it enough

の部分の“ you ”は、

厳密に言うと、そのままイコールではない。

you ”は、歌詞の主人公が惚れている限定的な“ you ”であるが、

you ”は、“ you ”も包括した『一般人称』としての“ you ”である。

この曲は、

歌詞の主人公をあくまでも、1つの例として出しているだけで、彼と同じ状況の人たち全てに向けてのメッセージが込められている。

個人的でもあるが、一般的な要素も含んでおり、それが、“ you ”の使い方に表れている。

*歌詞の中で、『一般人称』として使われている“ you ”は、“ you ”と、赤文字にしている。*

[Verse 3: Avicii]

I wasn’t always the bravest
They say you only live once

So you got me thinking
I’m so glad I found ya

Life’s what you make it
So here it comes, It goes

この[Verse3]の最初の部分では、

歌詞の主人公は、「自分が元々、勇気のある人ではなかった (I wasn’t always the bravest)」ということを告白している。

でも、

人生は一度切り (You only live once)」で、

かつ、

人生は自分で作るもの (Life’s what you make it)」だということを理解し、歌詞の主人公は、心惹かれる相手に出会えたことに喜びを感じて、一歩を踏み出したようだ。

それによって、「運命が動き始めたこと」が、「So here it comes, It goes」という部分から、読み取れる。

そして、この曲は、

最後のメインメッセージ』へと繋がる。

[Outro: Avicii]

If you‘re a true believer
If you‘re a true believer

Love will come around
Love will come around for us

最後の[Outro]は、

君が「真の信者」なら、愛は現れるだろう。

という、とてもシンプルなフレーズなのだが、

この「True Believer (真の信者)」というのが、クセ者である。笑

この短い言葉の中には、深い意味が詰まっているからだ。

では一体、この「True Believer」というのは、何なのか!?

それは、ただ信じる者ではなく、

1ミリも疑うことなく、信じ切れる者である。

それが、「True Believer (真の信者)」だ。

人間という生き物は、

口では「信じる」と言いながら、本当の意味で、信じて切れている人は数少ない。

少しでも疑う気持ちが、心のどこかにあるのなら、それは、本当の意味では信じていないのと同意義なのだ。

因みに、

相手を信用するのも、「True Believer」ではない。なぜなら、「信用」とは、条件付きで信じることだからである。

つまり、「信用」ではなく、『信頼』。

それこそが、『真実の愛』である。

*このことは恋愛関係でなくとも、親子関係でも同じ。全ての人間関係に言える。*

相手が浮気しているんじゃないかとか、不倫しているんじゃないかとか、

もし少しでも、そう思っているのなら、それは、本当の意味で、相手を信じていないのだ。

だから、『本当に信じること』とは、

腹を括っている』とも言える。

実際に、相手が自分を恋愛対象として好きになってくれるのか、くれないのかはわからないが、自分が本当に望む未来が実現すると、1ミリも疑わずに信じて、その未来を引き寄せるかのように、自分も動いていくこと。

それが、とても大切だ。

また「信じること」と同時に、この曲の歌詞では、『行動の必要性』も、説かれている。

Life’s what you make it.

人生は、あなた次第。

だと。

僕を好きになってくれるかなぁ。

私を好きになってくれるかなぁ。

では、『真実の愛』を掴めない。

強く信じるのだ。

必ず、自分に振り向いてくれる』と。

ある意味、そう決めてしまうのだ。

その覚悟が、あなたの生きるこの世界での態度に変化をもたらし、そんなあなたを間近で見た人たちは、あなたをとても魅力的な人だと思うかもしれない。

Aviciiは、

物事の実現には、あなたの才能よりも、

信じる力』の方が、強力だと。

この曲全体を通して、訴えている。

だが、もちろん、

信じる力は現実に大きな影響を与えるが、だからと言って、信じ切れば、自分の信じたことが、全て実現するわけではない。

それに、すぐ実現するわけでもない。

なぜなら、それを本当に欲しているのか、神に試される期間があるからだ。

だから、

真実の愛』には、『忍耐』が必要だ。

その期間というのは、人それぞれだが、

もしかしたら、振り向いてもらうまでに、1年どころではなく、5、6年かかるかもしれない。

*例). Shawn Mendes (ショーンメンデス) とカミラ・カベロの恋愛のように。そして、彼は、『True Believer』と言えよう。*

ただ、その愛を待つ間、“棚からぼた餅”のように、口を開けて、餅が落ちてくるのを待っていても、永遠に落ちてこないので、

結局は、

自分の人生を、愚直に歩んで行くしかない

そして、その過程で、もしあなたが、本当に必要とし始めた時が来たら、『真実の愛』というのは、形となる (現れる) のかもしれない。

因みに、もっと細かい部分を解説すると、

Love will come around for us.

愛は僕らの元に訪れるだろう

come around ”というのは、「遠回りしてやってくるイメージ」なので、訳したら、『愛が回り巡って自分の元にやってくる』となるが、

逆に言うと、

その愛は、元々、2人の間にあったのだ。

だが、それが『真実の愛』であると分からなかっただけで、元々、そこにあったのである。

つまり、厳密に言うと、

実際に、愛が回り道をしたのではなく、自分が回り道をする中で、元々そこにあった愛が本物であったことに気が付いたのだ。

そして、その瞬間から、あなたは、その相手を強く求め、望んだ現実を引き寄せる可能性をグッと引き上げることが出来ると。

また、この曲では、

一応、「恋愛」をテーマに語られているが、何も恋愛に限ったことではない。

全ての現実化に通ずるエッセンスだ。

それは、

この目で見ることが、
信じることではなく、

信じているからこそ、
この目で見ることが出来る。

という「この世の真理」である。

If you’re a true believer,
Love will come around for us.

もし心の底から本気で信じるのなら
君は真実の愛に出逢えるだろう。

by Avicii (1989-forever)