人間は、環境が大きく変化すると、ストレスで、身体に異変が起きることがある。
2015年の2月。
僕は、オーストラリアのブリズベンにて、5週間の語学留学をしていたのだが、その時に、『プール熱 (アデノウイルス)』に感染した。
あまりこの感染症について、聞き慣れてない人も多いかもしれない。僕も、実際に自分が感染するまで、聞いたことがなかった。
因みに、プール熱は、子供にかかりやすい感染症だ。また、オーストラリアに限らず、日本でも、発症する。
ではなぜ、
20才だった大人の僕が、感染したのか。
今回は、プール熱の感染経路と、かかった原因。そして、『プール熱 (アデノウイルス)』の症状について、記したいなと思う。
「プール熱 (アデノウイルス)」の症状
人によって、症状は微妙に違うのだが、僕のケースを記したい。
以下、ある1週間の僕の体験だ。
・ある木曜日 : ブリズベンにある人工プールで、友達と泳ぐ。
・金曜日の朝 : カビの生えたパンを誤って、食べる。笑
・金曜日の夜 : 発熱と腹痛に酷く悩まされる。
・土曜日の朝 : 予定していたモートン島へお出かけ。
*凄く楽しみにしていた週末の予定だったので、朝になると、熱も引き、なんとか大丈夫そうだったので、強行突破。*
・土曜日の午後 : しかし、体調が悪化し、僕だけ早めの船で早退し、寮へ。
・日曜日 : 体調不良と腹痛で、寮の部屋で安静。
・月曜日 : 普通の風邪の症状と違ったので、病院へ。しかし、ここでは医師に、病名がわからないと診断される。病名わからず、帰寮。
・火曜日 : 今度は、「ものもらい」も、発生。
*「ものもらい」とは、ひどい目やにと、まぶたに大きなニキビのようなものができる。結膜炎だ。*
・火曜日の午後 : 再び、病院へ。そこで、「プール熱 (アデノウイルス)」と診断される。
・水曜日 : 安静。
・木曜日 : 安静。
・金曜日 : 安静。
・土曜日 : Future Music Festival 2015 (Aviciiのライブ) に、参加。
僕は最初、体調不良の原因が、
「カビのパンを誤って食べたことによる食中毒」だと思っていた。笑
腹痛が酷かったし、それ以外思い当たる節がなかったので。
1度目の検診では、医者も原因がわからなかったように、プール熱だとわかったのは、「ものもらい」が、大きなきっかけだ。
そして、2回目の診断で、医者に言われたのは、
プール熱は、「アデノウイルス」というウイルス性のため、抗生剤が効きません。
ということ。
つまり、「プール熱を治す方法は、自然治癒。」で、安静にするのみだと。
僕は、その週の学校の授業を全て休んだのだが、金曜日の夜に発熱してから、ずっとトイレに籠るような生活だった。
プール熱という感染症、大人でかかった人はわかると思うけど、
正直、インフルエンザよりも、全然しんどい!!!
人によっては、下痢だけでなく、嘔吐にも悩まされる。
プール熱が、どのくらいで治るのか気になる人も多いと思う。
僕は、結果的に、自然治癒で、7日〜10日ほどで、治った。
「プール熱 (アデノウイルス)」の症状の変遷 (流れ) としては、こんな感じ。
①発熱、体調不良、酷い腹痛
②ものもらい
③ひどい下痢
僕は、この順番で発症した。
プール熱は、滅多にかからない感染症だし、自分の症状が、プール熱だと診断するまでも、少し時間がかかる。
もし、発熱と辛い下痢と腹痛、そして、ものもらいも出た場合は、「プール熱」の可能性を疑っていいと思う。
だが、体調不良の原因が晴れてわかったところで、治す方法は、自然治癒のみだ。
なぜ自分は、アデノウイルスに感染したのか。

僕が、プール熱に感染した理由としては、
自分が、ブリズベンの人工プールに入って泳いだことが、事の発端だ。
確かに、外に、年中放置されていて、たまに手入れはされてるものの、このプールの水は、しっかりと消毒が行われていない。
それも理由の一つだろう。
でも、このプールに入ってた人はたくさんいたわけだ。
僕が入った時も、他に日本人が5,6人いたし、僕の寮のルームメイトも、週に、2,3回は、泳いでた。笑
でも、僕の友達も、ルームメイトも、誰一人として、「プール熱 (アデノウイルス)」にかからなかった。
そこで、ドクターにも言われたけれど、自分的にも、
「ストレスが、1番の原因だった。」と分析している。
医者によると、海外に来て環境の変化で、体調を崩し、病気になる人は多いらしい。
留学最初の1週間のストレスが大きかった!?
僕は、今回の語学留学が、人生で初めて海外の国で暮らすという経験だった。
*大学一年生の春休みに、オーストラリアの「ブリズベン」という地域で、5週間の語学留学をした。*
それまでに、友達と海外旅行 (観光) をしたことはあったが、留学は、観光と別物だ。
関連記事 : オーストラリアの語学学校へ、5週間留学して、素直に感じた3つのこと。
英語を全く話せない状態で留学し、現地では、ホームステイではなく、寮に滞在した。
人生初の共同生活は、外国人 (スイス人) とだった。
現地の寮に到着すると、寮の係の人の説明も全く聞き取れないし、同部屋のスイス人と同じフロアの外国人の英語すら、何言ってるかわからない。
そして、自分が言いたいことを英語で伝えられないことに、
最初の1週間は、凄くフラストレーションを感じていた。
余計なエネルギーを色んなところで使ってしまう。
中学、高校と、あんなに授業で英語の勉強をしたはずなのに、現地では、何も役に立たない。
真面目に授業に取り組んでいた自分にとって、そのことも、大きなストレスだった。
言語の変化だけじゃない。食の変化も、大きい。
日本のように、安くて腹一杯たまるような外食どころは、一切なく、外食したら、1回で、2000円を超える。
スーパーへ行くと、日本のスーパーにあるものと全然違い、寮のキッチンも、全然知らない人たちと共同で使うスタイル。
しかも、自分は、卵と牛乳アレルギーで、メニューから、それらが含まれてない食事を選ぶのも、一苦労だった。
色んな環境の変化によって、生じた大きなストレスに、自分の身体は悲鳴をあげていたようだ。
因みに、自分自身は、そんなにストレスを認識できていなかった。
円形脱毛症になったりする人いるも、そうなんじゃないかな。
自分ではそんなにストレスを感じてないつもりでも、身体には異変が現れるのだ。
免疫力の低下
もう一つ、個人的な理由として、挙げられるのは、
僕が「脾臓」という臓器を怪我していたこと。
医者や看護師を目指したりしてない人は、「脾臓 (ひぞう)」という臓器を聞いたことない人も多いと思う。
「脾臓」というのは、血でできているとても繊細な臓器で、免疫系に関わる。
僕は、大学一年のラクロスの試合中に、事故で、脾臓を損傷したのだが、まだ留学中も、完治した状態とは言えなかった。
たまに、脾臓が肥大化し、ドクドクいうこともあった。
アデノウイルスに感染した時に、「脾臓」が大きくなってるのも感じたし、少し痛くなったので、あの頃の自分は、免疫力が低下気味であったのかもしれない。
だが、
原因はどうであれ、自分は、色んなことが重なって、病気になったのだ。
自分にとって、1番大事なのは、そこだ。
二度と、その病気にかからないこと。
そのために、根本の原因を把握することが、今後の予防や対策にも繋がる。
今回の経験を通して、学んだこと。
1番は、
人間は、環境が大きく変化すると、ストレスで、身体に異変が起きることがある。
ということ。
あの時僕は、「プール熱」という病気になったが、日本から海外を訪れて、身体を壊す人というのは、非常に多い。
それは、決して、身体が弱いからということではないのだ。
僕は、日本にいる時に、滅多に体調を壊さない人だけど、2年前に訪れたアフリカでは、1週間お腹を壊したし、今年訪れたインドでも、お腹を壊した。
環境の大きな変化、疲労の蓄積、汚い衛生面など、色々重なる海外での生活では、知らぬ間に、大きなストレスを抱えてしまったりするものだ。
1番大切なのは、「自己管理」。
これに尽きる。
無理をしないこと。そして、自分の心と身体にきちんと気を配ること。
留学や発展途上国に旅する際は、「自己管理」に最もエネルギーを費やして欲しいなと思う。
海外保険に関して
旅行会社を通して、留学や数週間以上の飛行機を申し込んだ人は、「海外保険」というのを勧められるかもしれない。
僕も、オーストラリアの留学の時は、海外保険に加入していて、それと提携された病院を訪れた。
だが、実際に病院を利用してみて、そして、これまでの何度かの海外の旅での経験を通して、僕が今思うのは、
ぶっちゃけ、「海外保険」は、役に立たない。
理由は色々あるのだが、まず、料金が高いくせに、
意外と条件が限られていて、提携されてる病院も少ないし、あの時のプール熱のように、抗生剤が効かないケースとかだと、自然治癒でしか治せないのだ。
それだったら、別に病院へ行く意味もない。
しかも、僕がオーストラリアに留学していた時に利用した病院は、商業街の中にあるような立地で、近くまで車で行っても、そこからその建物まで5分以上歩かないと行けなかった。
正直、あの時は、ちょっと歩くのでさえ、かなりしんどかったので、病院に行くまでが大変だった。
「海外保険」に加入するかしないかは、個人の判断だが、意外と制限が多いので、制約条件にきちんと目を通すこと。
そして、1番大事なのは、「海外保険に加入すること」よりも、「自己管理」だ。
お金に凄く余裕があるなら、加入しても良いが、正直、そんなに頼れるものじゃないことは、伝えておきたい。
おまけ (治療後のエピソード)

これは、余談になるが、
プール熱が治った次の日、僕は、「Future Music Festival」というフェスに参加した。
関連記事 : オーストラリア留学中、Avicii のライブへ行き、『自分が、人生を本気で生きてないこと』を見透かされた。
目的は、Avicii のライブだ。
*プール熱は、空気感染せず、プールを介して感染するケースがほとんど。*
実は、プール熱にかかる前に、既に一緒にフェスへ行く人が決まっていたのだが、フェスの前日の夕方に、ドタキャンされた。
理由は、色々あったのだが、とにかく、僕は、前日に一緒に行く人を失ったのだ。
でも、病気で授業に出なかったので、他の友達を誘えない。正直、まだ体調も正直万全じゃないし、歩き回る体力もない。寮で仲の良かったルームメイトやフロアの人たちは、長期留学の中休みで、キャンンプしに遠出している。笑
まあ、最悪、1人でも全然構わなかったのだが、
ダメ元で、クラスが1週間だけ被った“ りょうすけ ”をLINEで誘ってみた。
ドタ入れの連絡だったが、
「面白そうだな。行こうぜ!」ということで、まさかの返事は、オッケー。
学校でも、ほぼつるんだことのなかった“ りょうすけ ”だったが、実際に、共に行動してみると、話もあって、一緒にいて凄く楽だった。
ライブへ行く前は、分からなかったが、結果的に、彼と一緒に行けて、素晴らしいフェスの時間を過ごせた。
突然の誘いに乗ってくれた“ りょうすけ ”がいなかったら、こんな素敵な体験にはなっていなかったように思う。彼には本当に感謝している。
良い悪いの判断は、後からじゃないとわからない。
この経験から学んだのは、
物事は、後から振り返ってのみ、分かることがある。
ということ。
その物事が起きた時に、それが良いこと、悪いこととは判断できないのだ。
特に、直感に従って行動した時や、一見良くないように見える“ 予期せぬハプニング ”が起きた時は、そうであることが多い。
一見に自分にとって悪い出来事に見えたとしても、それをポジティブに捉えて行動に移せたら、人生は、より良い未来が待っているものだ。
それは、今回の新型コロナウイルスに関しても言えると思う。
コメントを残す