言われてから行動する日本人と、自ら行動する欧米人。@カールズバッド国立公園




2016年の夏、

僕は、Trek America (トレックアメリカ) という海外現地発着ツアーの「The Great 48」に参加して、アメリカ48州をジグザグに縦横断した。

*The Great 48のルート*

因みに、

この「海外現地発着ツアー」というのは、

文字通り、日本以外の国で行われる「現地集合・現地解散」のツアーなのだが、

例えば、ロスアンゼルスからニューヨークまで横断するツアーなら、

世界中からやってくる参加者は、ロスアンゼルスの指定されたホテルで、ツアーメイトと初顔合わせ。ツアーが開始し、各ポイントを巡りながら、最終目的地まで移動して、ニューヨークのホテルで、解散するという感じ。

色んな国の人が集まるので、もちろん会話の言語は、「英語」だ。

*因みに、僕は全然英語が話せない状態で、参加した。*

現地発着ツアーを提供している会社は、世界中にたくさんあって、最近だと、Contiki, G-Adventures, Trek America が人気である。

ツアースタイルは、同じ現地発着ツアーの中でも、ブランド (Contiki, G-Adventuresなど) によって、大きく異なる。

修学旅行のように、大型バスで移動し、ホテル泊するスタイルから、15人乗りのミニバンで移動し、テント泊するスタイルまで、色々だ。

Trek America (トレックアメリカ)

キャンプツアー (テント泊)

僕が、今回参加した『トレックアメリカ (Trek America)』は、

18~38歳を限定とした「キャンプツアー」で、参加人数は、10〜12人くらい。

1つのグループに、1人のツアーリーダー兼任の運転手がついて、食材選び、料理、テントを立てるのは、全部自分たちで行う。

*トレックアメリカの移動手段*

こういう感じのバン (ミニバス) に乗って移動するのが、「トレックアメリカのスタイル」。

MAX13人乗りくらいのバンで、後ろに接続してるコンテナには、テント、食材を入れるクーラーBOX、みんなの荷物などを詰め込む。

因みに、僕が参加した時のツアーメイトは、10人いて、国籍は、オーストリア1名、イギリス人8名、日本人1名 (僕)。

そして、アメリカ人のツアーリーダー兼任運転手の1人だ。

トレックアメリカには、長さもルートも様々なコースがあって、大体日数は、4日〜2週間のツアーが一般的なのだが、

僕が参加したのは1番長い期間のコースで、80日間。約3ヶ月の期間だった。

1週間くらいなら、まだ自分を偽って、周りに合わせることもできる。

だが、さすがに、40日間くらい一緒に生活していると、

みんなの良い所だけでなく、良くない所も見えてきたり、旅の疲れも積み重なり、様々な喧嘩や不満が勃発してくる。笑

今回は、その内の1つの事件を紹介したい。

トビーとヴィッキーのモーテル事件

カールバッド国立公園のキャンプ場にて。

アメリカ、テキサス州の隣のニューメキシコ州にある「カールズバッド国立公園 (Carlsbad Caverns NP)」に向かっていた日のこと。

都市を訪れるときは、ホテルか、ユースホステルに滞在するのだが、

国立公園が目的地の時は、指定されたキャンプ場に、僕たちは滞在する。

まず、キャンプ場に到着したら、

①みんなで、テントを組み立てる。
②料理担当の班は、料理の準備。
②他の班は、自由時間。

というのが、いつもの流れ。

そしてこの日も、カールズバッド国立公園近辺のキャンプ場に到着し、みんなでテントを組み立てた。

すると、その後、このツアーの中で、カップルになったトビーとヴィッキーが、キャンプ場から姿を消したのだ。

残りのメンバーは、「トビー達いないねぇ。

どこに行ったのかな?

とか話しながら、料理の準備を進めていく。

そして、僕は、同じ班のメンバーに、

トビー達のこと、どう思う?」と聞かれ、そこから彼女達のぶっちゃけトークが始まった。

僕は、あんまり他人のカップルをジャッチするのは好きじゃないので、「ノーコメント」を貫き通したけど、周りのメンバーは溜まってることがあるようで、僕へ吐き出してくる。

どうやらメンバーの多くは、

トビーとヴィッキーのカップルをあまり快く思ってないようだった。

理由は色々あるのだが、簡単に言うと、

カップルって、「周りに祝福されるタイプ」と「あんまり良く思われない2タイプ」いて、

ただ彼らは、「後者のタイプ」だったのだ。

しばらくすると、

トビーとヴィッキーの2人が、キャンプ場に戻ってきた。

そして、みんなが近くにいる中で、ツアーリーダーのタイラーに、

さっき、近くのモーテルに行ってきて、予約してきたから、僕たちは今日、モーテルに泊まるね。

と話し出したのだ。

えっ、事後報告!?

僕はそれを聞いて、正直すごいびっくりした。

日本人の感覚だと、

まずは、リーダーに許可を取って、それから予約しにしくのが、常識だと思う。

まあ泊まる場所が指定されてるので、別のホテルに泊まりに行くこと自体、びっくりだが、一応キャンプツアーという集団行動なのだから、せめて、先にリーダーに確認を取るだろう。

だが、彼らは、

僕の常識とは順番が逆で、

許可を取る前に先に予約を取ってきて、後から事後報告したのだ。笑

僕は、トビー達のその行動にびっくりして、

えっ、リーダーはこれ聞いて、なんて言うんだろう?」と思いながら、

リーダーであるタイラーの発言に注目していると、

タイラーは、笑顔で、「オッケー、了解!」と返答したのだ。笑

次の日の朝の出発時間にきちんと戻ってくるのなら、オッケー。」だという判断を下した。

この出来事に、僕は、

欧米人、スゲェ!」と思った。笑

もしこういうことを高校野球部の時にしたら、先輩からはフルボッコ、監督にもブチ切れられて、「試合に出さない&練習は罰走」の刑にされるくらいの出来事だ。笑

僕は日本の中でも、特に厳しい環境で青春時代を過ごしたのかもしれないけれど、

別にそんな環境で育っていなくても、

日本社会の中では、今回のトビー達の言動は、非難を浴びる行為だと思う。

だが、僕は、

自分が想定していたリアクションと、遥かに違う結果を目の当たりにした。

だから、ただただ、驚いた。

因みに、

他のメンバーは、どういうリアクションをしていたかというと、

トビー達の行動を非難していた。

なんだ、イギリス人も日本人と同じリアクションじゃないか。

こう思った人も多いかもしれない。

でも、彼らが非難していたのは、元々、トビー達を良く思っていなかったからである。

そして、もう一つは、ずるいという気持ち。笑

実は、僕たち、80日間の内、68日テント泊というハードな旅をおくっていて、しかも、ちょうどその日は、テント泊が、たまたま、2週間近く続いていたのだ。

テント泊というのは、正直、地面に寝るのと同じである。笑

つまり、みんな2週間毎日、地面の上で寝ていたのだ。

みんなベッドが、凄く恋しかったのだ。笑

でも、お金がかかるから、それを出来る人と出来ない人に分かれる。

色んな理由が積み重なって、みんなは、トビー達を批判したのだ。

言われてから行動する日本人と、自ら行動する欧米人。

今回の出来事で僕が感じたのは、「日本と欧米の集団の在り方の違い」だ。

日本という国は、集団行動の際、リーダーの確認をとってから動く。

だから、全体としての規律(まとまり)はあるが、決定を下すまでに時間がかかってしまう。

今回のコロナウイルスの件でも、

世界各国では、即決即日で、非常事態宣言を出されたのに対し、日本政府は、決断を下すまでに、1ヶ月以上かかった。

それに対し、

アメリカなど個人主義の国は、狩りの時代の精神を引き継いでいるのか、自己判断で動く人が多い。

だから、意思決定も速い。

でも、集団としての規律は、正直微妙だ。

まあ日本は、そういう社会だから、学校教育も、根底には軍事教育の名残があり、組織のトップにとって、都合の良い人材を輩出するための教育システムが根幹にある。

その影響もあって、現代日本人は、「言われてからじゃないと行動できない人」が、たくさんいる。

逆に欧米は、自分の考えをもとに、自ら行動していく。

どちらが良いかは状況によって変わるが、

自分の人生を歩んでいくという点においては、

周りの許可を取る前に、自ら行動していくという姿勢が、必要になってくると思う。

自分も、今度その「事後報告スタイル」を取り入れようと思い、ツアー中でも実践し、その後の人生でも活用させてもらってる。笑

僕はこの出来事で新たな武器を手に入れた。笑

文化を学ぶということ

海外で生活していると、

日本で良いとされることが、欧米で良いとされていなかったり、日本では、怒られるようなことが、欧米では、笑顔でオッケーとされたりする。

それを体験することこそが、文化を学ぶことであると思う。

教科書や本を読んで、アメリカはこうで、インドはヒンドュー教で、ガンジス川に死体を流すらしいとか、

それを知ることは、文化を学ぶことではない。

自分の五感を通して、体験してこそ、初めて学んだと言える。

僕はそう思う。

異文化を体験する中で、自分の考え方・思い込みが叩き壊されることが、たまにある。

自分が正しいと教えられてきたことは、別に正しいとは限らないんだなぁと。

そういう気づきを得ることで、新しいものの捉え方をすることができるし、自分のこれからの人生に、新しい可能性が生まれる。

そこが、「旅の醍醐味」だ。



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