2015年の2月。
僕は、オーストラリアのブリズベンにある英語の語学学校へ、5週間留学をした。
もう5年も前のことだが、今回は、自分が留学してみて、素直に感じたことを書きたいなと思う。
あれから時代は大きく変化したが、これから留学を検討してる人、行きたいけれど迷ってる大学生も多いかもしれない。
一つの留学体験談として、参考程度に読んでみて欲しい。
英語の語学留学で、素直に感じたこと
① 英語圏の語学学校は、日本人向けに作られたわけじゃない。
僕が、実際に留学してみて、1番強く感じたことは、
英語圏にある語学学校って、日本人ではなく、非英語圏の欧米人向けに、元々作られたものであること。
*英語圏・・・オーストラリア、NZ、アメリカ、イギリスなど、英語を第一言語としている国。*
これがどういうことかと言うと、
スペイン語やイタリア語を話す『非英語圏の欧米人』は、英語を元々話せるけど、文法がよくわからないという人が、ほとんどだ。
英語とそれらの言語 (ドイツ語、スペイン語、イタリア語など) は、とても似ているため、英語を話すのと聞き取るのは、特に勉強してなくても、なんとなくわかるけれど、文法がわからないという『非英語圏の欧米人』は多い。
*もちろん、中には、全然英語がさっぱりの人も少しはいる。*
だが、僕が通っていた学校にいた『非英語圏の欧米人』は、英語のスピーキングとリスニングは、ほとんどみんな出来ていた。
だから、非英語圏の欧米人の多くは、「文法」を学ぶという程で、英語の語学学校にやってくる。
それに対し、『日本人』。
みんなご存知の通り、日本人は、非英語圏の欧米人とは、真逆で、
「文法やリーデング」は、ある程度できるけど、『スピーキングとリスニング』が全然出来ないという人が、99%である。
日本の義務教育の素晴らしい成果だ。笑
日本人は、海外へ語学留学へ行く場合、英語を話せるようになることを目的として、行く人が多いのも事実である。
さて、では、
英語圏の英語の語学学校というのは、どういう人向けに、授業のカリキュラムが練られているのであろうか。
それは、
『非英語圏の欧米人向け』である。
よって、授業内容の中心は、「文法」を上達させることだ。
つまり、日本人が語学留学に期待している部分(英語を話せるようになりたい)と語学学校が供給する部分(文法を上達させよう)は、マッチしないのだ。
日本人からすると、日本人が、もう既に日本の学校の英語の授業で習った「文法」の授業が、英語で行われるだけだということである。
なので、ぶっちゃけ、日本の英語のテストで、7,8割以上得点できる人からすると、語学学校の授業自体は、なんら役に立たない。
確かに、最近は、日本人の留学者が多いので、
語学学校の先生や学校の生徒である非英語圏の欧米人は、「日本人は英語の文法ができるのに、全然英語を話せないこと」は、百も承知だ。
だが、日本人は、学校のカリキュラムに対して、抗議しないので、学校側は昔から何も変わってない。
もちろん、ここで僕が指摘しているのは、語学学校の「授業」についてだけだ。
語学留学は、何も授業中だけが、英語を上達させる機会じゃない。
空き時間や寮・ホームステイ先での外国人との会話、スーパーでの買い物、その他の場面で、メリットも多い。
しかし、
それなら、わざわざ高い授業料を払って、語学学校へ行かなくても、
ユースホステルを拠点にして、一人旅をしたり、海外の現地発着ツアーに参加するとかでも、英語のスピーキングやリスニングを伸ばす方法はいくらでもあるわけだ。
*実際に、僕は後者によって、英語が劇的に上達した。*
オーストラリア、アメリカ、カナダなど、英語の語学学校の授業料は、5週間だと、約25万〜30万円くらいはする。全然安くない。
僕は、海外の語学学校へ行くことを否定するわけじゃないが、
英語圏にある語学学校って、日本人ではなく、非英語圏の欧米人向けに、元々作られたものであること。
は、認識した上で、
語学留学を選ぶことを僕はおすすめしたい。
今は時代も大きく変化して、YouTubeやNetflixでも、意欲さえあれば、いくらでも、リアルな英語を勉強できるのだから。
② 留学のメリットは、多様な国の人と出会えること。
①では、少し語学留学のデメリットな面を語ったが、②では、僕が実際に留学をして思った「留学のメリット」について。
僕が1番留学のメリットに感じたことは、
『一度に、色んな国の人と出会えること』だ。
確かに、海外の一人旅で、ユースホステルを利用したりすれば、色んな国の人と出会えるのだが、ある程度、出身国に偏りが出る。
大体、旅してる時に出会う国の人は、ドイツ人、フランス人、イギリス人、オランダ人など。
逆に、スイス人、北欧の人、南米人、中東人は、一人旅で、なかなか遭遇出来ない。
しかし、語学学校の学生は、国籍が多様なので、色んな文化 (国柄の性格) も、少し知ることができる。
これは、語学学校の大きなメリットだなぁとは感じた。
因みに、
僕が通ったオーストラリアのブリズベンは、
スイス人が1番多く、次に、日本人。そして他には、南米人 (コロンビア、チリ)、スペイン人、イタリア人、韓国人、台湾人がいた。
*僕は、日本人が比較的に少ないブリズベンを選んだが、それでも、最低30人は日本人がいた。日本人が一人もいない語学学校は存在しないだろう。*
また、なんで、スイス人が多いかというと、
スイスは山に囲まれていて、海がないため、海が綺麗で近いオーストラリアに決めたと話す人が僕の周りには多かった。
③ 『留学』と「海外への観光」は、全くの別物である。
これは、メリットでも、デメリットでもないが、
『留学をすること』と「海外を観光すること」は、全くの別物だということ。
この2つをイコールだと思ってる人は、最初に、そのギャップに苦しむかもしれない。
留学は、現地で生活すること。
なので、スーパーで日用品を買ったり、現地の交通機関で通学したり、ホームステイなら、現地の料理を食べることになる。
日本人の暮らしとオーストラリア人の暮らしでも、全然違うので、短期間、海外へ観光で遊ぶのと、留学するのでは、全く違う競技をするようなものだ。
こればかりは、言葉では知ることはできても理解することはできないので、体験しないとわからないと思う。
おまけ (留学について)
寮?ホームステイ?シェアハウス?
語学学校に留学する際、
多くの人は、学校の寮か、ホームステイ先に滞在することになると思う。
それぞれ、メリットとデメリットがあるが、寮の良いところは、学校に近いことだ。
大体、学校の寮は、徒歩15分以内にある。
それに対し、ホームステイは、最低でも、バスで、45分〜1時間半、通学に時間がかかる。
なので、朝一の授業がある場合、寮の人よりも、1時間くらい早く起きないといけない。
朝が弱い人は、寮がおすすめだ。
ホームステイ先は、当たり外れが激しいが、当たりだった場合は、素敵な経験となるだろう。
でも、多くは移民系の人が、ホームステイを許可するので、現地のその国料理を食べられる確率は低い気はする。
シェアハウスに関しては、数ヶ月以上留学するなら、途中で、友達とやってみるのもいいと思う。
因みに、僕はずっと寮だったが、
2週間寮に滞在して、3週間は、ホームステイにしている人もいた。
フィリピンの語学留学については、どう思う?
日本人は、フィリピンへ語学留学する人も多い。
僕は体験したことないからなんとも言えないけど、
推測するには、英語だけ学ぶ分にはまだ良いが、フィリピンで、欧米人の文化を学ぶことはできない。
留学って、言葉を学ぶだけじゃない。
現地や学校にきてる他国の文化を知ることもあると思う。
そういう点は、フィリピンの語学留学においては、デメリットだ。
きっと、その学生の60%以上は、日本人だろう。
でも、フィリピンの場合は、オーストラリアなどの英語圏の語学学校と違って、
語学学校というビジネスの対象が、非英語圏の欧米人よりも、日本人向けに作られている点は、日本人にとって、メリットに働く点もある。
一対一で、先生と対話の実践を長くこなせるのは、実践演習としては、オーストラリアの英語の語学学校の授業よりも、ためになると思う。
それに、留学費用が、安いのも、メリットではある。
最後に (新たな手段の模索)
ピアノを弾けるようになるには、実際に、ピアノを弾くしかない。
あと、僕が語学留学中に、強く感じたのは、
いくら英語のうまい非ネイティブ同士の英語が聞き取れるようになったぐらいで、英語を第一言語としたネイティブの英語のスピードにはついていけるようにはならないということだ。
語学学校で凄い鍛えても、ネイティブ同士の会話についていける英語は、身に付けられない。
ネイティブとの一対一だと、相手は僕のペースに合わせてくれるから、比較的、会話は成り立ちやすい。
学校の先生なら、尚更、生徒のペースに合わせてくれることだろう。
だが、英語がネイティブな4人と僕の5人で会話したりすると、語学学校で学んだ英語は、全く通用しないのだ。
特に、スピードにおいて。
だから、結局、
ネイティブの中に、一人で溶け込むのが、1番上達が早い。
ピアノを弾けるようになるには、ピアノを引く必要があるし、泳げるようになるには、実際に泳ぐしかない。
それと同じように、ネイティブ同士の会話についていくには、結局、ネイティブ通しの会話に混じって、会話するしかないのだ。
「海外の現地発着ツアー」という選択肢。
僕は、5週間英語の語学学校に通ったのだが、授業で、既に半年その学校に通ってる生徒も何人かいた。
そして、僕は、その人の英語力も観察していた。
そこで、僕は、自分がこの学校に通い続けて上達する将来の英語力を悟ってしまった。
もし自分が1年間、この学校に通ったとしたら、どのくらい英語を話せるようになっているだろうか。
という将来があらかたはっきりと見えたのだ。
きっと、このくらいの英語力しか身につかないだろうなと。
その時点で、今後自分が1年間、海外で語学留学をするという選択肢は消えた。
そして、僕は、海外留学ではなく、「海外の現地発着ツアー」に参加することで、英語のスピーキングとリスニング力をあげるという選択肢を選んだ。
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