南インドのケーララ州で、アーユルヴェーダを7日間体験した正直な感想。




古来約5000年前より、インドに伝わる伝統医療である『アーユルヴェーダ』。

日本では、スパというか、エステとして認識している人が多いかもしれないが、本来、アーユルヴェーダというのは、医学である。

*日本にあるのは、なんちゃってアーユルヴェーダ。*

現在、日本人や欧米人が、本格的なアーユルヴェーダ (医学) を受けようと思うと、

この広い地球の中で、「南インドのケーララ州」か、「スリランカの南西部」に限られる。

外国人に対する治療プログラムを持っている施設 (病院型 or リゾート地) が、それらの地域に集結してるのだ。

僕は、2020年の1月に、インドを縦断し、その際、南インド, ケーララ州のコチにて、本格的なアーユルヴェーダを7日間体験する機会を得た。

アーユルヴェーダとは、何ぞや

医学としてのアプローチや考え方を学びたいという気持ちから、実際に受けてきたので、体験してみてどう感じたのか。正直な感想 (体験談) を書きたいなと思う。

南インドで、アーユルヴェーダを受けるまで。

数年前から、『アーユルヴェーダ』という名前だけは、聞いたことがあった。

ただその時はあまりアーユルヴェーダに対する関心がなく、実際に、興味が強まってきたのは、2018年の10月以降。

2019年の4月に、スリランカへ行くにあたり、色々と情報を集めてる中で、徐々に関心が強まり、「いつか、本格的なアーユルヴェーダを一度体験したいな。」という気持ちが芽生え始めた。

最初は、そのスリランカの旅の中で、アーユルヴェーダも受けたいと思っていたのだが、他に優先したいことがあり、また費用的にも厳しく、どうせ受けるなら、「なんちゃってアーユルヴェーダ (エステ)」ではなくて、『本格的なアーユルヴェーダ (医学)』を受けたいということで、その時は、アーユルヴェーダを断念した。

本当は、今度またスリランカへ行く機会があれば、その時に、アーユルヴェーダを2,3週間受けようかなと考えていたのだが、

2020年の1月に、インドを縦断することが決まり、もしかしたら、南インドのコチで、アーユルヴェーダを1週間くらい受ける時間と費用を捻出出来るかもしれないということで、

南インドにある本格的なアーユルヴェーダを受けられる施設を探していたところ、施設は山ほどあるのに対して、体験談が異常に少なく、実際に、個人で探すとなると、凄く大変だった。

1番は、どこが信用できる施設なのか、判断できる材料がなかった。

行ったことのない国で、行ったことのない町にある施設選びは、非常にリスキーである。

僕は、周りの知り合いや友達に、アーユルヴェーダを経験してる人もいなかったし、いきなり受けられそうな機会がやってきて、じっくり準備することなく、飛び込んだ形だったので。

そこで、今回は、個人で現地の病院に連絡を取るのではなくて、色々調べてる最中に発見した「エバーグリーントラベル」という受注型企画旅行会社に、一度問い合わせてみることにした。

アーユルヴェーダの施設を選んだ基準

自分の場合、インド縦断の期間と予算がはっきりと決まっていたので、アーユルヴェーダを受けられる期間と限度額も、ある程度具体的に出せた。

自分が希望したアーユルヴェーダ施設の条件

・費用 : 一泊あたり1万4000円前後 (宿泊費と食費込み)
・期間 : 5〜7日間
・施設の内容 : 施設のスタイルは、「リゾート型」ではなくて、『病院型』。最低限の本格的なアーユルヴェーダ治療を受けられ、食事にも拘っていて、ヨガも参加できるところ。

アーユルヴェーダ医学というのは、「トリートメント」だけでなく、「食事」と「」、「ヨガ・呼吸法」など、総合的なアプローチで治療していくのが、本来のアーユルヴェーダだ。

本格的なアーユルヴェーダを受けたかった自分は、食事も、治療の一環として考えてる施設で治療 (トリートメント) を受けたかった。

そして、20代の男性一人だし、「豪華なリゾート施設」に泊まる必要はないので、「病院型」の最低限リラックスできる寝床のある施設を希望した。

予算もギリギリだったので、全体の予算の中でも、アーユルヴェーダは、宿泊費と治療費込みで、「一泊1万4000円前後×5日間 or 7日間」で、見積もった。

そのことを「エバーグリーントラベル」という、南インドケーララ州コチにある旅行会社に問い合わせたところ、僕は、「The Health Village」という施設を紹介してもらった。

因みに、「エバーグリーントラベル」は、インド人と結婚してコチに住んでいる真美デービスさんが、経営している会社。

真美さんは、日本と南インドケーララ州のコチを繋ぐ架け橋のような仕事をされていて、日本語で、問い合わせることができる。

自分の条件にぴったりのアーユルヴェーダ施設を紹介してもらい、その施設のホームページなど一応確認してみて、嫌な感じはしなかったし、直感的にも大丈夫だと思ったので、何度かメールでやりとりしながら、具体的な日程を決め、僕は、7日間、「The Health Village」という施設で、お世話になることになった。

The Health Village」の場所は、ケーララ州の空港から車で20,30分のところ。

エルナクラムからは、車で1時間くらいだ。

7日間のアーユルヴェーダ入院が始まる。

それでは早速、実際に僕がどんなトリートメントを受けたのか記していきたい。

まずは、ドクターによる『初診』

僕は、前日の夜遅くに、施設に着いたので、アーユルヴェーダの治療が開始される当日の「朝10時」から、ドクターによる初診があった。

大体、午前中に、ドクターの初診は行われるようだ。

ちなみに、僕の時は、男性ドクター女性ドクター、そして、通訳の真美デービスさんの4人で、初診は行われた。

*僕は初診の際、通訳をつけた。日常会話は大丈夫だが、インド人の英語が聞き取りにくいのと、医学用語が全然わからなかったため。*

アーユルヴェーダのトリートメントは、患者の体質や体調に合わせた内容になるので、患者によって、全然違うトリートメント内容を受けることになる。

そこでは、まず“ 自分の気になる症状 ”や“ 今回の治療で改善したい点 ”を告げた。

僕の場合は、

北インドから南インドまで縦断してくる中で、日本料理よりも3,4倍油っぽく、小麦が主食の北インド料理で、僕の胃腸は重たく、便秘になっていた。

*北インド料理*

日本では体験したことないほどの「胃もたれ」、「消化不良」になっていたのだ。

*普段、僕は、滅多に「便秘」にならない体質なのだが、上のようなカレーを10日間食べ続けたら、そりゃそうなるか(o_o)*

それが、僕がアーユルヴェーダ施設で、初診を受けた日の自分の状態で、あと僕は、生まれた時から、卵と牛乳アレルギーで、喘息持ちなので、そのことを伝えた。

アーユルヴェーダの治療によっては、牛乳を使う施設もあるみたいだったし、

卵は、ピュアベジタリアンフードなら、使われないが、そうでない場合は、事前に伝えておく必要があったので。

自分が知っている体質を伝え、今の自分の体調・健康状態を伝えた後は、医師が色々診断する。

3つのドーシャ (ヴァータ・ピッタ・カパ)

ヒンドゥー教とバラモン教の聖典であるヴェーダにおいて、

宇宙は、5つの五元素 (地・水・火・風・空) から成ると考えられており、アーユルヴェーダにおいてはさらに、この五元素を3つのドーシャ (ヴァータ、ピッタ、カパ) に分類する。

それが、上の図だ

人それぞれ、元々、優勢なドーシャを持っている。

アーユルヴェーダの医師は、大体患者の体格や雰囲気を見ただけで、その人は、ドーシャが優勢なのかわかるようだ。

そして、医師に診断されるのは、2つ。

プラクリティ (生まれつきの体質)

ヴィクリティ (現在の状態)

僕は、プラクリティが、

Vp (ヴァータ・ピッタ)」。

ヴィクリティが、「Vが乱れた状態」。

だと、診断された。

実際に受けたアーユルヴェーダの治療 (トリートメント)

僕の「生まれ持った体質」と「現在の体調」が診断され、自分の今の症状から、具体的なトリートメント内容が決定。

その日の初診の一時間後から、早速、トリートメントは開始された。

トリートメントの目的

僕は、特にどこかに病気を抱えてるわけでもなく、「消化不良」以外は、健康だったし、期間が、7日間と短く、正式なパンチャカルマを受けるには、日数が足りないため、

まずは、①デトックスして、その後に、②栄養補強

という流れだった。

Date トリートメント (午前) トリートメント (午後)
1日目 Synchronised Abhyangam Choornapindaswedam (F), Nadiswedam
2日目 Choornapindaswedam (F) Njavarakizhi (A)
3日目 Njavarakizhi (F) Patrapotaliswedam (A), Headmassage
4日目 Njavarakizhi (F) Patrapotaliswedam (A)
5日目 Njavarakizhi (F) Sekam (A), Headmassage
6日目 Njavarakizhi (F) Sekam (A)
7日目 Njavarakizhi (F) Sekam (A), Headmassage

具体的な施術内容

Synchronised Abhyangam

Abhyangam (アビヤンガ)、アーユルヴェーダの王道な治療。

基本的に、アーユルヴェーダのトリートメントは、2人のセラピストにより行われるのだが、薬用ハーブオイルで、全身を血液の流れに沿って、マッサージするベーシックなトリートメントだ。

リンパマッサージみたいな気持ち良いマッサージではないが、血流の流れはよくなるような気がするマッサージだった。

Choornapindaswedam (F)

これは、ハーブパウダーを布地に包んだボール Kizhi (キリ) を使用するトリートメント。

冷え性の自分的には、体が凄い内側から温まってくる感覚がした。

Nadiswedam

ちょっと読み方がわからないのだが、ハーブの蒸気を背中に当てるトリートメントだった。

個人的には、凄く心地よかったし、サウナみたいに身体がポカポカしたので、何回か受けたかったけれど、7日間の14回の治療の中で、1回しか受けなかった。

Njavarakizhi (F)

「ナバラライス (Njavara rice)」という特殊な米とココナッツミルクをキリ (kizhi) に入れて、全身をマッサージする施術。

キリを当てられてる時は温かいのだが、この施術中は、割と体温が落ちる。

あまり気持ち良くはない。

コーティングされた木の台の上で、施術は行われるので、基本的に、どの治療も、うつ伏せになると、男は股間が痛くなる。

だが、その中でも、ナバラライスの施術の時が、1番股間が圧迫された。

Sekam (A)

シロダーラの全身版みたいな施術。

温かいハーブオイルを体全体に垂らし続ける。

これまでの人生で、こんなにオイルを全身にかけられたことはなかったので、変な感じがしたが、気持ちの良い治療だった。

Headmassage

アーユルヴェーダにおいて、人間の頭は、植物の根に値すると言われているらしい。

オイルを使った凄くシンプルなヘッドマッサージだったけど、かなり気持ちよかった。

施術中は、ふんどし!?

僕は、トリートメントの内容については、全然下調べしてなかったので、知らなかったのだが、施術中は、ふんどしになる。

トリートメントの時間の5分前くらいに、セラピストがふんどしを持ってきてくれて、部屋の中で、ふんどしになり、

バスローブみたいなやつを着て、治療室へ行く。

羽織るものは、毎回、部屋の掃除の際に、新しいものを2着畳んで置かれていた。

基本、部屋の中のベッド横に置かれていたが、上の写真は、部屋のドア前に置かれていた時のもの。

スリランカで、アーユルヴェーダを受ける時は、紙パンツを持参する形になるらしいが、僕が今回受けた南インドのアーユルヴェーダ施設「The Health Village」では、毎回、使い捨てのふんどしが与えられた。

あと、治療を始める前は毎回、頭の頂点に、なんかのパウダーを付けられる。

ヴァータが過剰になるのを防ぐためみたいなことを言っていたけど、ピッタやカパ体質の人は、このパウダーを付けないのかもしれない。

アーユルヴェーダ施設での1日の流れ

アーユルヴェーダは、決してトリートメントだけではない。

食事やヨガ、呼吸法、アクティビティ (ミニトリップ、料理教室) もある。

1日の主な流れとしては、こんな感じだった。

・5:55 ; 起床
*朝の薬*

・6:30〜7:40 ; ヨガ
・8:30〜9:40 ; 朝食
*朝食後の薬*

・10:30〜11:15 ; トリートメント①
・12:50〜 14:00 ; 昼飯
・14:50〜15:20 ; トリートメント②
・18:10〜19:10 ; 呼吸法
*夕食前の薬*

・19:30〜20:15 ; 夕食
*夕食後の薬*

・22:00 ; 就寝

トリートメント期間の「食事」と「薬」

アーユルヴェーダは、食事も、治療の一貫である。

僕が滞在した「The Health Village」では、滞在費に、治療費 (トリートメント代) と食費、そして、期間中の薬、朝のヨガ、夕方の呼吸法が、含まれている。

食事は、朝昼晩ついていて、上のような空間で、ブッフェ形式だった。

患者によっては、食事制限があり、人との接触を避ける治療を受けてる人は、部屋に食事が運ばれていた。

提供される食事は、ピュアベジタリアンだ。

お肉・魚介類はなし。卵も使われていない。

アーユルヴェーダでは、昼に消化力が上がると考えられてるため、ランチが1番美味しそうな食事が出る。

朝晩は、割と軽めな感じだ。

辛さに関しては、個人的には、あまり辛くなかったが、辛いのが相当無理な人以外、大丈夫な辛さだと思う。

僕は、「胃もたれ」と「消化不良」だったので、食事制限が結構あり、「おかゆ」と「」だけの時も、何度かあった。

*因みに、「おかゆ」は、英語で、「Porridge」。*

そして、おかゆには、「ギー (バターから水分と不純物が取り除かれたもの)」を入れられた。

豆は、初診の時に、ドクターから、豆からプロテインを取ること

あと、君には特に「かぼちゃが良い。」と言われた。

僕は、卵と牛乳アレルギーだが、薬用ギーには、アレルギー症状が出なかったので、初日にテストされた後、おかゆと食後の薬によく入れられていた。

僕が食後や起床後に飲んでいた薬は、こんな感じ。

たまに、ギーが入っていて、ギーを摂取したら、便秘は一瞬で治る。

ギーは、なかなか強力な下剤だ。

基本的に、フルーツは提供されないが、ウエイターに「フルーツ食べたいなぁ。」とねだると、持ってきてくれる。笑

フルーツの種類は、パイナップルか、スイカか、パパイヤ、ザクロ (pomegranate) が多かったかな。

南インドでは、ザクロがよく取れるみたい。

人生初のヨガ・呼吸法

日本でも、有名なヨガであるが、僕は、ヨガをやったことがなかった。

人生初のヨガだ。

なので、「これがヨガなのかぁ。」とか思いつつ、受け入れていたが、このヨガのクラスに参加してた日本人いわく、かなり癖が強いヨガで、ここの先生のヨガは、ハード目だと語っていた。

リシケシュとかのアシュラムで、ヨガを習ってた人からすると、この施設のヨガの先生のやり方とは合わないみたい…。

ヨガは、先生との相性が大きいようだ

個人的に、ヨガの効果は、よくわからなかったが、朝ヨガをした日としなかった日では、朝〜午前中の自分の体温が違うなぁと思った。

朝ヨガをした方が、朝食を取るまでの自分の体温が高い気はした。

その他アクティビティー

僕が滞在した施設では、週に一度だけ、無料で、「料理教室」が開かれていた。

「トリートメント」と「夕食」の間 (16時〜18時) は、少し時間があるので、その時に開催された。

毎週違った料理だが、

僕が参加した時は、アーユルヴェーダ食膳のおかゆだった。

初めて、料理教室に参加したが、結構興味深かった。

他には、有料にはなるが、施設から30,40分以内の寺院を訪れたり、「ミニトリップ (Mini Trip)」を行ってる人もいた。

僕も、一度ミニトリップに出たのだが、

そこでは、予想外の展開が起きて、ユニークなストーリーが生まれたので、それは、また別の記事で、紹介したいなと思う。

退院時も、軽く診察がある。

一応、その時に、お薬を1ヶ月分処方されるのだが、僕は何も買わなかった。

必要がなければ、キッパリと断ろう。

でも、市販で買うよりも、全然値段が安かったので、買って帰ってる人も多かった。

施設内に、薬局があり、ドクターの許可を得れば、ギーも買うことができるので、ギーだけ買って帰れば良かったなぁと、少し後悔。

7日間の体験を経て、正直な感想

自分の身体はどう変化したのか。

正直言うと、

7日間では、劇的に変わった部分はない。

僕は、今回シロダーラも受けなかったし、最低2,3週間必要と言われてるアーユルヴェーダを1週間受けたところで、劇的な体の変化はない。

*なぜシロダーラを受けなかったについては、この記事の下の方で、詳しく書いてるので、そちらを参考にして欲しい。「シロダーラを受けたい方へ」という項目だ。*

確かに劇的な変化はなかったものの、僕自身、1番有り難かったのは、

胃もたれ」と「消化不良」が治ったことだ。

北インドの食事は、想像以上にギトギトで、生野菜やフルーツも摂取するのが難しいため、胃の調子が最悪だった。

治療期間中、一度、胃にガスがたまったが、その後、自分なりにも食事制限したら、かなり良くなった。

チャパティは、胃腸の調子が悪い時は、食べない方がいい。

小麦よりも、米を取るようにした方が、消化に良いことを改めて体を通して学んだ。

自分自身の体をより良く知ること

あと、健康に関する知識が少し増えたこと

僕は、割と食べ物にこだわっていて、自分なりのこれまでの経験から、自分の体に合わないことは避けてきたし、退院時にドクターに言われた食事指導と生活指導の項目も、普段から自分で工夫してたことだったので、特に改めることはなかった。

より自分自身の体について知ることが、アーユルヴェーダを受けた目的の一つでもあったが、自己分析通りの結果だったので、正直、その点は、新しい発見がなかった。

でも、「ギー (Gee)」の下剤力には驚いたし、

卵・牛乳アレルギーでも、ちゃんと、ろ過された「ギー」なら、アレルギー反応が出ないこともわかった。

また、ナスは、体を冷やすこと。

体質的に、蜂蜜とヨーグルトが合わない人が多いこと。

再加熱したものを出来るだけ摂らないことなど、知らなかった知識をいくつか知ることができたのは、収穫だった。

アーユルヴェーダは、奥深い学問である。

アーユルヴェーダを体験して思ったのは、

7日間体験しただけじゃ、アーユルヴェーダを理解するには時間が足りないということ。

最低でも、数ヶ月から半年は勉強して学ばないと、アーユルヴェーダをちゃんと語ることはできないし、さすが何千年かけて、集積されてきた世界最古の医学だなぁと感じた。

まあ、当たり前か…。

だけど、基本的なアーユルヴェーダの考え方は、シンプルだから、1週間でも身に付けることはできる。

治療期間中は、意外と、暇じゃない。

僕は、アーユルヴェーダの治療を受ける前まで、アーユルヴェーダ施設の滞在中は、かなり暇を弄ぶのだろうと想像していたのだが、実際は全然違った。

意外と、退屈しない。

というか、割と忙しく、あっという間に過ぎた。

アーユルヴェーダを1週間とか、2,3週間受けたら、滞在中、暇で死んじゃうんじゃないかと思ってる人も多いかもしれないが、一人で殻に閉じこまらない限り、そんなことは決してない。

入院してるのに、忙しいって、逆効果じゃない?

治療期間中は、ゆったり過ごした方がいいのでは?

そう思った人もいるかもしれない。

でも心配はない。

普通に、時間のゆとりはある。

僕が、意外と暇じゃないと言ったのは、

朝のヨガと夕方の呼吸法に毎回参加し、他のイベントにも参加したり、食事中に他の患者さんと情報交換していると、あっという間に、時間が過ぎた。という意味だ

朝のヨガと夕方の呼吸法は、一応出ることを推奨されているが、自由参加である。

因みに、僕は、12回中6回参加した。

食事中は、色んな人たちとコミュニケーションして、アーユルヴェーダの知識を深められるし、情報交換できて、有意義に過ごせる。

もちろん、シロダーラなど、ヘビーな治療の際は、部屋に隔離される形となるが、それ以外は、特に問題ない。

まあ、トリートメント後は、けっこう体がだるくなるというか、グダっとなるので、のんびりと過ごすことになると思う。

南インドのコチの気候も、ゆったりと心地良くて、気持ちいので、外のベンチで、くつろぐ人もたくさんいる。

ただ、乾季でも南インドは、夕方になると、蚊がいるので、ムヒとか、スプレーを持参しておくのが、おすすめだ。

施設にいた他の患者さんの変化

僕は今回、特に病気を抱えておらず、入院したが、施設で治療を受けてる人の中には、色んな症状の人がいた。

咳が出る人、リウマチの人、西洋医学では治らなかった人など、感染症を抱えた人はもちろんいないが、色んな患者さんがいる。

施設での食事の際は、1箇所しかレストランがなく、ランチの時間も決められてるので、ランチやディナーの時は、施設に滞在してる人とほとんど顔を合わせる事になる。

そこで、色んな話をしたりするのだが、僕が話した人の中には、何年か前に、生理がこなくなって、薬を処方していたけど、アーユルヴェーダの治療を2週間受けて、生理がきた人もいたし、リウマチが治った患者さんもいた

また、今回僕が受けたアーユルヴェーダの施設には、トリートメントを受けに来てる人だけでなく、アーユルヴェーダをただ勉強しに来てるセラピストさんなどもいて、そういう選択肢があったことも、後から知った。

シロダーラを受けたい人へ

最後に、「シロダーラ (Shirodhara)」について書いて、この記事を終わりにしたい。

アーユルヴェーダを受けたい日本人の多くは、シロダーラを受けたい人がほとんどだと思う。

僕も、アーユルヴェーダを受けるにあたって、1番興味のある治療だった。

だが、この記事を読んだ人はわかる通り、僕は、今回「シロダーラ」を受けてない。

初診の次の日に渡されたトリートメントリストには、「シロダーラ」の名前がなかったので、ドクターに、「シロダーラ受けたいですけど。」と聞いてみると、

シロダーラは、最低でも、3日連続でやらないと意味がないのと、あなたは、7日間で期間が短いから、処方できない。」と言われた。

実は、このシロダーラ、1日だけやっても効果がなく、「3日 or 5日 or 7日」連続でしないと効果がないらしい。

そんなの知らなかった。。。

どのガイドブックにもそういうこと書かれてなかったし、、、。

と、心の中では思ったが、

シロダーラは、オイルを約1.5リットル、松果体の部分に垂らし続けるヘビーなトリートメントなため、まず、体の毒素を出し、その後、体を整えてからじゃないと、逆効果になってしまうらしい。

7日間だと、軽くデトックスして、体を整える期間で終わってしまうので、シロダーラは、最低でも、10日間滞在しないと、受けられないようだ。

それに病院的にも、効果が見込めないのに、シロダーラをやるのは、オイルの無駄になるので、基本やりたがらない。

症状が軽めな人は、最低でも、10日間以上、出来れば、14日か、21日滞在する方が、シロダーラを受けられる確率は上がると思う。

ただし、一つ注意点がある。

また、ドーシャの診断で、

カパ体質」だった人は、「シロダーラ」を受けられない

カパ体質の人が、シロダーラとやると、

かなりグダっとなって、逆効果になってしまうのだ。

僕は、ヴァータ体質だったので、体質的には、シロダーラを受けられたが、期間が、7日間だったので、受けられなかった。

本格的なアーユルヴェーダの治療で、シロダーラを受けたい人

ドーシャ診断で、カパ体質 (KAPA) でないこと

そして、最低でも、10日以上の滞在が必要だ

日本のみならず、南インドでも、スリランカでも、いきなりシロダーラを受けられるスパがあるが、本当は、良くない。

かえって、逆効果になることもあるのだ。

ちゃんとしたシロダーラの効果を体験してみたいなら、是非、このことを実際に本格的なアーユルヴェーダを受ける前に、知っておいて欲しい。

*僕が滞在していた部屋*

あと、南インドであれば、最低でも、一泊の滞在費 (治療費・食費込み) が、「7000Rs (約1万円) 以上」の施設を選ぶべきだと思う。

それより安い施設だと、ちゃんとしたアーユルヴェーダは見込めない。

一応、南インドのアーユルヴェーダ施設の相場は、

病院型なら、一泊「9000Rs (約1万5000円)」。

リゾート型なら、一泊「15000Rs (約2万2000円)」。

くらいかな。

本格的なアーユルヴェーダを一度も受けたことがなく、施設選びに困っているのであれば、僕のように、一度、「エバーグリーントラベル」という受注型企画旅行会社に、メールで問い合わせてみるのもありだ。

問い合わせ自体は、無料だし、エバーグリーントラベルを通して、申し込みをした際の手数料も、適正価格だ。

エバーグリーントラベルの代表である真美デービスさんは、インド占星術や料理教室などのコネもあるので、アーユルヴェーダ以外の問い合わせも可能である。

関連記事 : 25才の時に、南インドのコーチンで、占星術師に言われたこと。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です