2020年1月9日より「約32日間」、僕は、人生初のインド🇮🇳へ旅立った。
「インドには行くべき時期がある、その時期はインドが決める。」
まあ、これはインドに限らず、他の国や場所でも言える話だと思うが、
実際にインドへ行ったことのある人は、三島由紀夫さんのこの言葉に、共感を持てる人は多いのではないだろうか。
インドという国は、本当に独特である。
「人の暮らし」、「時間の流れ方」、「街の雰囲気」。
この約1ヶ月の旅の中でも、僕は、インドの様々な顔を見てきた。
細かい旅の内容は、また別の記事で書く予定だが、
簡単に、どんな旅をしてきたかと言うと、
北インドの「デリー」から、南インドの「チェンナイ」まで、車や長距離バス、飛行機を使いながら、インドを上から下へ縦断。
遺跡や宮殿を見たり、国立公園で虎サファリ、ブロックプリントの工場や石窟寺院を訪れたり、南インドでは、本格的なアーユルヴェーダを7日間受けて、ヨガや呼吸法も、初めて体験してきた。
『インド縦断』といっても、色んなルートがあって、下の地図を見てもらえると分かる通り、
僕の縦断ルートは、インドの真ん中よりも、少し西寄りだ。
☆訪れた場所と順番は、こんな感じ☆
- ニューデリー (Delhi)
- タージ・マハル墓廟 (Taj Mahal)
- ケオラデオ国立公園 (Keoladeo National park)
- チャンド・バオリ (Chand Baori)
- ジャイプール (Juipur)
- アンベール城 (Amber Palace)
- シティ・パレス (City Palace)
- ジャンタル・マンタル天文台 (Juntar Mantar)
- ランタンボール国立公園 (Ranthambhore National park)
- プシュカル (Pushkar)
- ジョードプル (Jodhpur)
- ラナックプール寺院 (Ranakpur)
- ウダイプル (Udaipur)←①〜⑬が北インド。
- オーランガーバード (Aurangabad)
- エローラ石窟寺院 (Ellora Caves)
- アジャンター石窟群 (Ajanta Caves)←⑭〜⑯が西インド。
- ハンピ村 (Hampi)
- ゴア州パナジ (Panjim, Goa)
- フォート・コーチン (Fort Cochin)
- ティルヴァンナーマライ(Tiruvannamalai)
- アルナーチャラ山 (Arunachala Hill)
- ポンディシェリー (Pondicherry)
- オーロヴィル (Auroville)
- チェンナイ (Chennai)←⑰〜㉔が南インド。
「ニューデリー (①) 」から、インドに入国し、「チェンナイ (㉔) 」から、日本へ帰国。
*北インド (ニューデリー) から入国し、南インド (チェンナイ) から帰国する飛行機なので、帰国するためには、インドを縦断する必要がある。*
正直、「タージ・マハル」以外は、ほとんど聞いたことない場所かもしれないが、インドにはまだ、今なお、日本人に知られていない魅力的な場所が、たくさんある。
ここで、それぞれの場所の魅力について、じっくり書きたいところなのだが、
今回は、「インド縦断一人旅の感想」に絞りたい。
正直、まだ日本に帰ってきたばかりで、あまりこの旅の経験を消化し切れてない部分もある。
時間が経てば、旅の経験は消化され、自分の中で、少しずつ整理されていくだろう。しかし、その一方で、帰国後のフレッシュな感情は、時間と共に、消え失せていってしまう。
なので、感情がフレッシュな今の内に、
『今の自分の正直な気持ち』を記すことにした。
インド縦断を終え、今の「正直な感想」。
実際に旅してみて、どんな国だった!?
日本に帰ってきて、友達や家族に、「インドどうだった?」と聞かれたが、
僕は、この質問を受けた時、すぐに言葉が出てこなかった。
なぜなら、一言で、「インドは、こういう国だ。」とか言い表せなかったから。
もし僕が、インドのバラナシだけを訪れていたなら、一言で言えたかもしれない。
でも、インドの北から南まで行ってきた自分的に、北インドと南インドは、別の国のように感じたし、もっと正確に言うと、州ごとに、全部別の国に感じた。
僕は今回、インド国内の6つの州を訪れたのだが、6つとも、別の国に感じたのだ。
話す言葉、文字、そして、文化も違う。
インドという1カ国しか訪れていないのに、フィーリング的には、6カ国訪れた気がしたんだ。
だが、そんなインドを頑張って、一言で表現するなら、
「インドは、強烈だった!」
「異世界だった!」
僕は、これまでに、アメリカ48州、オーストラリア、NZ、バリ島、イタリア、スリランカ、アフリカのケニアとタンザニアも、訪れているが、インドが最も刺激的だった。
人の厚かましさとかは、タンザニア人の方が、北インド人の100倍しつこかったが、世界で1番、日本とかけ離れている国は、「インド」なんじゃないかな。
まだ文明と接触したことのない国というか、(文明だし、外国と接触してるんだけど、笑)、外国人は、完全に外国人扱いだし、自分たちの昔ながらの生活に、まだドップリと浸かってる感じ。
インドはある意味、ここ10年間で、最も変わってない国だと思う。
北から南までどこも、個性的で刺激的なインドだったが、
その中でも、
個人的に、最も強烈だったのは、
「ラジャスタン州」。
地理的には、インドの北西にあるインドで最も大きい州なのだが、ここは、かなり個性的な州だった。
具体的には、ジャイプール、ジョードプル、プシュカル、ウダイプールという街を訪れたのだが、特に、癖が強い。
カレーは、油でギトギトだし、街中を牛やヤギの他に、イノシシも歩いてるし、ローカルの今の暮らし、そして、過去の暮らし (宮殿や遺跡) に、大きなインパクトを受けた。
生きていて、刺激が足りない人は、
今すぐインドの『ラジャスタン州』か、『バラナシ』へ行ってくるといい。
速攻で、脳みそが、スパークするはずだ。
インドで、1番良かった場所は?
これまたよく聞かれるのだが、難しい質問だ。笑
強いていうなら、個人的に、1番良かった場所は、「エローラ石窟寺院」かな。
*上の画像は、エローラ遺跡の第十六窟。*
エローラは、世界最大の『彫刻・石窟寺院』で、
世界で唯一、「仏教」・「ヒンドゥー教」・「ジャイナ教」の寺院が、1箇所に集う場所でもある。
もちろん、彫刻は、本当に凄い!!!
だが、なんといっても、ここは、
とても「氣(き)の良い場所」だった。
1日中ここに居られる感じというか、癒しのパワースポットって感じ。
地球上には、ポイント(地点)というのが、いくつかあって、そのポイントによって、エネルギーの量と状態が全然違う。
その中でも、比較的エネルギーが多く湧き出る特別なポイントというのが、いくつかあるのだが、エローラ遺跡は、そのうちの一つだと思う。
決して「遺跡=パワースポット」というわけではないが、エローラ石窟寺院に関しては、パワースポットとも呼べるだろう。
特に、エローラは、『乾季 (11月〜2月) の午後から夕方まで』の時間帯が、最高に心地良い!
なので、もしエローラに行きたいなら、僕は、この時期をおすすめしたい。
エネルギーといっても、地球には色んなエネルギーがあり、エローラを色で表現するならば、「緑色」って感じだった。
この旅の中で、新しく興味が生まれたもの。
今回、北西インドを旅してる時に、
タージ・マハル墓廟やジャイプールのアンベール城、シティパレスなどの「イスラム建築」を実際に訪れ、この目で見て、
「イスラム建築ほど、美しい建築はない。」
僕は、そう思うようになった。
今振り返ると、僕と「イスラム建築」の初めての出逢いは、5年前に訪れたスペインのアルハンブラ宮殿だった。
その後、なんとなく気になって訪れたアフリカ, ザンジバル島のストーンタウンにて、「イスラム建築」と再会し、「自分は、イスラム建築が凄く好きだなぁ。」とは思うようになっていた。
なんかその空間にいると、落ち着くし、美しさを感じ始めてる自分がいたのだ。
そして、今回のインド縦断の中で、「イスラム建築」の美しさの所以は、
「幾何学」にあると感じた。
これから幾何学について色々勉強していきたいなと思う。
そして、もう一つ関心が強まったのは、
「古代文明」。
小学生の頃から、考古学には関心があった。
だが初めて、イタリアのポンペイ遺跡を訪れた時に、生で遺跡を感じ、考古学への関心が復活した。
その後、スリランカのアヌラーダプラ、ポロンナルワを訪れ、インドでは、エローラ石窟寺院、アジャンタ石窟群に行ったのだが、今後、ペトラ遺跡、ペルセポリス、モヘンジョダロ、ハラッパー、エジプトのギザ・アブシンベルにも、行ってみたいと思ってる。
帰国後に感じた自分自身の変化。
*この子は、ティルヴァンナマライにある「ラマナマハルシのアシュラム」にいたのだが、凄くキラキラした目をしていて、可愛過ぎた…*
インドの旅を終え、日本に帰ってきて、
「感じた自分自身の変化」は、
なんか、自分の中の閉ざしてた何かが開かれた感じ。
この表現が正確かはわからないけれど、ハートチャクラが、自然と開かれた感じがした。
だが、元々僕は、ハートチャクラが閉じてたわけではないと思う。
だから、「開いた」よりも、「開き切った」という表現が正しいかな。
とにかく、自分の中の何か閉じていたものが、満開に開いた。
それは、インドの中でも、ある場所を訪れ、ある特定の経験をして、
突然、開かれたという感じではない。
インドを北から南へと縦断していく中で、インドという人間の森、本能で生きるインド人に揉まれ、エネルギーの良い場所を訪れ、アーユルヴェーダやヨガ、呼吸法など、未知の体験をし、何かの準備が整ったかのように、自然と、そして、自動的に、開かれた。
旅を経て自分自身がどう変化するのか。
これは、旅に出る前に、決して分かり得ない『旅の恩恵』だ。
最後に (まとめ)
日本に帰国して、インド縦断の旅を振り返ると、
確かに、色んなことがあった。
お腹も壊したし、インドへ行く前日に、しっかり立てていた計画が白紙となって、インド到着の次の日の1時間で、あるハプニングで、32日間の大幅な予定ががっしり決まり、インド人とミニトリップしたり、楽しいことだけではなくて、大変なこともたくさんあったが、素晴らしい経験が出来たなぁと思う。
インドの文化や歴史、アーユルヴェーダ医学を現地で学び、自然を感じ、野生動物を観察し、人と出逢い、解脱した聖者の言葉とストーリーに触れ、本当に多くを肌で学んだ濃密な32日間だった。
「インドには行くべき時期がある、その時期はインドが決める。」
今振り返ってみると、
色んな意味で、今回が、ベストタイミングだったように感じる。
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