ストーンタウンのパレス博物館で、ザンジバルの歴史を学ぶ。




ザンジバルは、すごく個性的な歴史を持つ島である。

元々は、スワヒリ文明だったのだが、航海者 : バスコ・ダ・ガマの上陸により、ポルトガルに制服され、その後は、オマーンに。そして、イギリスの保護国となり、独立し、タンザニア連合共和国へ。

その歴史が最も凝縮されてるのが、世界遺産にもなっているザンジバル島の「Stone Town (ストーンタウン)」という街だ。

僕は、2018年の9月に、ストーンタウンを訪れ、その際に、オマーンのスルタン (君主) の宮殿だった建物に行ってきた。

パレス博物館 (Palace Museum)

これが、オマーンがザンジバル島を支配してた頃の宮殿 (パレス博物館) だ。

場所は、ストーンタウンの中でも、大きな通りに面した海沿いにある。

赤ピン・・・パレス博物館 (Palace Museum)

早速、宮殿の中へ。

これが、パレス博物館内への入り口。

結構、壁が汚くなってるが、当時のまま何もしてないところが逆に良い。

中へ入ると、すぐ右に受付があるので、そこで、入場料を払う。

入場料は、下の写真内にある通り。

大人だと、「3USドル or 6000シリング」。

子供は、「1USドル or 2000シリング」。

チケットを買って、中へ進むと、

1階は、博物館になっていて、当時のスルタン (君主) や関係のあったヨーロッパの皇帝などの肖像画などがあった。

ストーンタウンを建設したサイード大王

サイイド・サイード

これは、ストーンタウンを建設した時のオマーンの第5代スルタン (君主) である「Said bin Sultan (サイイド・サイード)」。

別名 : サイード大王。

この人が、君主の時が、オマーンという国の全盛期だと言われてる。

ザンジバル島を東アフリカ沿岸の奴隷貿易香辛料 (スパイス)、象牙の貿易の拠点にし、栄えた時代だ。

因みに、このサイード大王には、36人の子供がいる。

階段

1階の展示品を見終えて、次は、2階へ。

階段を上がった目の前にある部屋に入ってみた。

その部屋はこんな感じ。

ここは確か、リビングルームだったかな。

ここにある調度品は、当時のままだそうだ。

壁の上の方には、こんな骨董品も置かれていた。

このリビングのすぐ横には、十分な広さの廊下がある。そこからの眺めは、なかなか良い感じだった。

ザンジバル島のストーンタウンって、海に面してる部分も少ないし、建物の高さもそんなに高くないから、眺めの良いところって、意外と限られてる。

一旦宮殿の階段周りの廊下に戻ると、こんなものを見つけた。

独特な文化を持つザンジバル島

ザンジバル・チェスト

ザンジバルチェスト」だ。

これは、衣装箱なのだが、アラブ風チェストとは少し異なり、この地域独自のデザインになってるらしい。

ザンジバルドア

ストーンタウンの街中には、「ザンジバルドア」というものもあって、こちらも、ザンジバル地方独特の彫刻になっている。

王女サルメと僕のシンクロニシティー

サルメの部屋

この部屋は、サイード大王の娘であるサルメ王女 (Princess Salme) の部屋。

サルメ王女は、別名 : Emily Ruete (エミリー・ルエット) とも呼ばれてる人。

実は、パレス宮殿で、この女性の写真の写真を撮った時は、気がつかず、帰国後、写真の整理をしてる時に、気が付いたのだが、

Mrembo Spa

僕が、パレス宮殿を訪れる数日前に、ストーンタウンにある Mrembo Spa の店内で、同じ人の写真を撮っていた。

しかも、この写真は、店内のすごい片隅に飾られていて、僕は、この女性が誰なのかを知らずに、なんか気になったというか、なんか惹かれたから、撮っておいたもの。

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これは、謎のシンクロニシティーというやつですね。笑

このサルメ王女についてだが、彼女は、すごくユニークな人生を送っている。

オマーンの王女ながら、アフリカのザンジバル島で生まれ育ち、20才前後で、ドイツ人の商社マンと出会い、子供を授かり、ドイツへ行き、イスラム教からキリスト教へ改宗。だが、ドイツへ来て、3年くらいで、夫を交通事故で亡くし、その後、ザンジバルへ戻り、さらに、晩年近くは、中東のレバノン, ベイルートで過ごし、ドイツで亡くなる。

一般人の人生としてもユニークだが、一応、この方、オマーンの王女ですからね。

因みに、僕も最近知ったけど、サルメ王女は、自分の自叙伝「Memoirs of An arabian Princess」も書いている。

自分の人生の真実って、その人にしかわからないことも多い。

なので、本来、自叙伝の方が、真実に近いというか、信憑性があるし、感情もより伝わりやすいと思う。

スルタンの寝室へ

階段の廊下には、たくさんの肖像画が、飾ってある。

今度は別の部屋に行ってみる。

*2階か3階だったのかは忘れてしまった。*

スルタンの寝室

個人的に、スルタンの寝室にある椅子とテーブルが、すごくユニークだなぁと思った。

当時の人がどうやって、この椅子を利用してたのかよくわからないが、デザインとしては、個人的に、とても好き。

スルタンの寝室の椅子

しかも、椅子をよく観察すると、背もたれの部分に、口笛を吹く妖精が描かれていて、小さなおじさんも6体いるんだよね。笑

こういう細かな部分にこだわる感じ。すごく好きだ。

寝室のベランダは広く、眺めも良い。

屋根のオレンジと海の水色、ヤシの木の緑のバランスもグッドだ。

こちらは、バスルーム

バスルームは、なんか、すごいリアルだった。

本当に当時のまま残してあって、何もいじってない感が伝わってきて、ある意味生々しく感じた。

特に、壁の色合いが印象的だったかな。ピンクとエメラルドグリーンの組み合わせって、意外とあんまり見かけない。

洗面台周りも、ユニークだった。

遠くから見ると、よくわからないけど、近くから見ると色々工夫されてるところがあった。

浴室を出て、再び廊下に戻ると、遠目に、目を疑うものを発見!

上の写真の右奥のソファーなのだが、

ん…。

子猫!?

にしては、小さ過ぎないか!?

猫の赤ちゃん?だった。

この小ささをどうしても伝えたい!

まさかのiPhone7よりも小さい!笑

こんな小さい赤ちゃん猫は、生まれて初めて見た。

可愛過ぎた。

動画も少しだけ撮ったので、どうぞ。

因みに、この赤ちゃん猫の存在に、パレス宮殿にいた観光客は、誰一人気が付いてなかったので、独り占め出来た。笑

さようなら、ベイビーキャッツ達よ。

ということで、階段を降り、パレス博物館を後にした。

最後に

僕は、ストーンタウンに実際に来るまで、この街の歴史やこの島の歴史を何も知らなかった。

なぜなら、「Stone Town (ストーンタウン)」という名前に惚れて、行くことを決めただけだったから。

でも、現地来て、街を歩き、奴隷市場跡の教会を訪れたり、このパレス博物館を見学したり、スパイス農園に行ってみたり、市場に行ったみたり、実際に足を運びながら、僕は、五感をフル活用して、ストーンタウンの歴史を学んだ。

文面で勉強することも大切だが、実際に足を運び、五感を使いながら、勉強して学んだことは、簡単に忘れない。

これが、本当の学びなのだと思う。

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