南アジアで、光り輝く島「スリランカ」。
インド南部に浮かぶ、この島国は、今でも、緑豊かで手付かずの自然を多く残し、ユニークかつ、古い歴史と文化を持つ。
そんなスリランカには、今現在、全部で、8つの世界遺産が登録されている。
*「6つの文化遺産」と「2つの自然遺産」*
スリランカは、様々な魅力を秘めた国だが、
「具体的に、どんな自然や文化があるのか。」
まだ、あまり知られてないように思う。
そこで今回は、スリランカの定番の観光地である「世界遺産」を紹介したい。
スリランカ8つの世界遺産
1. アヌラーダプラ (Anuradhapura)
スリランカ最古の都である「アヌラーダプラ (Anuradhapura)」。
なんと、今から約2500年以上前に築かれたと言われている。
つまり、イエスが生まれるよりも前の時代から存在していたということ。なかなかの歴史だ。
このアヌラーダプラの遺跡地区には、
大きな仏塔が複数あり、僧の生活の跡、お釈迦様が、その下で悟りを開いたとされる菩提樹の分け木など、実際に足を運んでみたらわかるが、まあまあ大きな敷地を誇る「仏教都市」である。
因みに、世界遺産に登録されているのは、「アヌラーダプラの遺跡地区」の部分。
現在の市民の多くは、旧市街と新市街の方に、住んでいる。
正直、アヌラーダプラは、
別に華やかじゃない場所ということもあり、海外から来た観光客には、割とスルーされがちなスリランカの世界遺産だ。笑
でも、ここを訪れずして、スリランカは語れないだろう。
スリランカの歴史を知る上では、欠かせない場所だし、是非一度、足を運んでみて欲しい。
関連記事 : 約2500年以上前に、築かれた都『アヌラーダプラ』には、どんな遺跡があるの?
2. ポロンナルワ (Polonnaruwa)
シンハラ王朝の2番目の都で、10〜12世紀に拠点となっていた「ポロンナルワ (Polonnaruwa)」。
これまた素朴で、あまり観光客には人気がないんだけど、、、
個人的には、スリランカの文化遺産の中で、最もお気に入りの場所かもしれない。
とにかく、遺跡地区全体が、落ち着く雰囲気で、平和だ。
自転車を借りて、のんびりと遺跡巡りをするのが、おすすめ。
色々見所はあるが、中でも、『ガルヴィハーラ (Gal Vihara)』という4つの石像 (涅槃像、立像、座像) は、必見だ。
関連記事 : ポロンナルワの大傑作『ガル・ヴィハーラ』は、見逃すな。
世界的には全然知られていないけれど、ミケランジェロ級の彫刻である。
こういう彫刻というのは、どうしても写真では伝え切れないものがある。
なので是非、自分の足を運んで、五感を研ぎ澄ませ、味わって来て欲しい。
関連記事 : ポロンナルワの仏教の中心地だった遺跡「クワドラングル」。
3. シーギリヤ (Sigiriya)
スリランカで、最も人気の観光地と言えば、「シーギリヤ (Sigiriya)」だろう。
みんな素朴な場所よりも、華やかな場所が、好きだよね。笑
シーギリヤロックは、5世紀の後半に、11年間だけ舞台となった謎多き岩山だ。
岩山の頂上には、王宮の跡があり、中腹の岩肌には、「シーギリヤレディー」と呼ばれる壁画がある。
ここを訪れる人の多くは、頂上を目指す。
けれど、高所恐怖症の人には、正直あまりおすすめは出来ない。
関連記事 : 高所恐怖症の人が、シーギリヤロックを登るのは、『地獄』!?
もしシーギリヤを訪れるのであれば、このシーギリヤロックに王宮を築いた「狂気の王カーシャパ」の物語を予習しておくと良い。
因みに、シーギリヤの近くには、「ピドゥランガラロック」というシーギリヤを一望できる場所もあるので、セットで訪れるのもアリだ。
関連記事 : シーギリヤ・ロックよりも、『ピドゥランガラロック』の方が、魅力的!?
4. ダンブッラ石窟寺院 (Dambulla Cave Temple)
1991年に世界遺産に登録された「ダンブッラ石窟寺院 (Dambulla Cave Temple)」。
「石窟寺院」というは、世界的にも、なかなか数が少ない。
ダンブッラ石窟寺院には、第1窟〜第5窟まであり、洞窟内には、数多くの仏像と壁画がある。
この規模の石窟寺院は、日本にはないし、観光時間もあまりかからないので、シーギリヤに行く次いでに、訪れる人も多い。
但し、マナーとして、半ズボンは却下されるので、長ズボンや肌の露出が少ない格好で、入場する必要がある。
関連記事 : ダンブッラ石窟寺院観光 Part.1 (荷物を預け、チケットを購入)
因みに、ダンブッラとは、「水の湧き出る岩」という意味。
5. 仏歯寺 (Temple of the Tooth)
スリランカの古都『キャンディ』にある世界遺産の「仏歯寺 (Temple of the Tooth)」。
寺院の名前の通り、ここには、「仏陀の歯 (仏歯)」が祀られている。
*仏陀 =ゴーダマ・シッダルータ*
仏教国だったスリランカにおいて、「仏歯」というは、非常に重要視されてきた。
*現在の宗教人口比は、仏教70%,ヒンドゥー教10%,イスラム教8%,キリスト教11%という感じ。*
スリランカには、約2300年続いた「シンハラ王朝」という王国があり、過去3回、都を移している。
最初の都が、「アヌラーダプラ」、2番目は、「ポロンナルワ」、そして、最後の都が、
『キャンディ』だ。
そして、この仏歯も、都が移るたびに、一緒に運ばれ、大切に保管されてきた。
それだけ大事にされてきたものなので、現在も、観光客が直接見ることはできない。
今は、本殿の奥に、そして、豪華な箱の中に奉納されている。
*因みに、数年に一度、気まぐれに公開されるらしい。*
だが、この仏歯寺には、シンハラ建築様式の「八角形の堂」や本殿へと続く通路がゴージャスだったり、建物の内側の世界も、かなり雰囲気がある。
個人的には、スリランカの8つの世界遺産の中で、「仏歯寺」が、最もおすすめな場所だ。
関連記事 : キャンディの仏歯寺は、夕方のプージャの時間が、おすすめ。
因みに、『キャンディ』は、
日本で言うと、『京都』みたいな感じ。
現代都市というよりも、『古都』という言葉が、しっくりくるかもしれない。
6. ホートンプレインズ国立公園 (Horton Plains NP)
1〜5までは、文化遺産を紹介してきたが、次は、自然遺産を紹介したい。
「ホートンプレインズ国立公園 (Horton Plains NP)」だ。
正式には、スリランカの中央高地である「ホートンプレインズ国立公園」、「ナックルズ保護森林」、「ピークウェルダネス保護区」の3つが、世界遺産に登録されている。
これらの地域には、綺麗な自然の他に、カオムラサキラングールなどの絶滅危惧種がいる。
僕は、実際に、ホートンプレインズ国立公園を訪れたが、なかなかアクセスしづらい場所にあって、しかも、「ここがスリランカなのだろうか?」と疑ってしまうような光景が広がる。
ハイキングにぴったりな国立公園で、一応「ワールズエンド」という絶壁を見ることもできる。
時間があるなら、是非訪れてみて欲しい。
関連記事 : ワールズエンド (地の果て) !?ホートンプレインズ国立公園で、ハイクを楽しむ。
7. シンハラージャ森林保護区 (Sinharaja Forest Reserve)
スリランカが、世界に誇る「シンハラージャ森林保護区 (Sinharaja Forest Reserve)」。
ここは、凄い!
固有種だらけのジャングルだ。笑
だだ、スリランカで、最もアクセスしづらい場所の1つでもある。
なので、本当に行きたい人しか、行けないだろう。
関連記事 : シンハラージャ森林保護区の行き方。デニヤヤ (南側) からのアクセス。
シンハラージャ森林保護区には、世界でもここにしか生息しない動物が、84種類もいると言われている。
保護区内では、一夜を過ごすことはできないので、2,3時間のハイキングが一般的だが、変わった動植物がたくさん存在している。
運が良ければ、カオムラサキラングールやセイロンガマグチヨタカにも、出会えるかもしれない。
関連記事 : シンハラージャ森林保護区で、過酷な25kmハイキングツアー。(目指せ、ライオンズロック!)
8. ゴールの旧市街と要塞 (Galle Fort)
14世紀頃に、アラブ商人たちの中継貿易港として繁栄していた港町「ゴールフォート (Galle Fort)」。
ザンジバル島のストーンタウンのように、
関連記事 : ストーンタウンの街歩きで見えてくる、ザンジバル人の暮らし。
最初に、ポルトガルの支配を受け、その後、オランダ、イギリスと占領され、独特な発展を遂げた町である。
「ゴールの旧市街と要塞 (要塞とその砦に囲まれた町)」が、世界遺産に登録されている。
今では、この町を囲む砦の部分以外は、あまり歴史を感じられないが、美味しいレストランが、たくさんあったり、夕日が綺麗だったり、観光客に人気の町の一つである。
関連記事 : ゴールフォート内の観光方法!町歩きして、美味しいジェラートを食べ、夕陽を堪能せよ。
まとめ (次回は、裏番長編?)
いかがだっただろうか。
以上が、
スリランカに全部で8つある世界遺産だ。
筆者は、一応、8つとも訪れた経験があるが、しいて、おすすめを一つ選ぶなら『仏歯寺』かな。
もちろん、全部良かったけれど、個人的には、1番印象に残っている。寺院の建築やデザインもそうだし、凄く雰囲気があった。
今回は、人気ある定番の観光地として、「世界遺産」をピックアップしたけれど、もちろん、スリランカには、他にも、様々な魅力がある。
そこで次回は、“ 裏番長編 ”として、
『スリランカのマイナーな秘境』を6つ紹介できたらいいなと思う。
コメントを残す